
一次エネルギー供給量とは何か?
まずは一次エネルギー供給量の意味を知ることから始めましょう。これを簡単に言うと、「自然から直接得られるエネルギーの総量」のことです。例えば、石炭や石油、天然ガス、太陽光、風力、水力など、まだ変換されていない形のエネルギーですね。
つまり、発電所などで使う前の元のエネルギー量のことを指します。たとえば石炭を燃やして発電をするときは、石炭の持っているエネルギーが一次エネルギーです。
図にすると、自然界にある「燃料やエネルギー資源」が持っているエネルギーの総量を表しています。
一次エネルギーは自然から採取した形そのままなので、太陽光や風、水なども含まれます。
この値を知ることは国や企業のエネルギー政策を考えるうえでとても重要です。
一言でいえば、「地球から直接得られるエネルギーの総合的な量」と考えてください。
発電量とは何か?
発電量とは、一次エネルギーを使って実際に電気を作った量のことです。言い換えると、発電所で発生した電気の総量ですね。
一次エネルギーから色んな方法で電気に変換し、その結果得られるのが発電量です。
例えば石炭や天然ガスを燃やしてタービンを回し発電したり、太陽光パネルや風車で直接電気を作ったりします。
ただし発電には効率があり、100%エネルギーが電気に変わるわけではありません。発電所によって効率は異なり、例えば火力発電は約40~50%、水力は約90%ほどの効率となります。
そのため、一次エネルギー供給量より発電量は小さくなるのが普通です。
発電量は私たちが実際に使える電力の源となるので、電力会社や国のエネルギー戦略を考えるうえでも重要な指標です。
一次エネルギー供給量と発電量の違いとは?
ここまでの説明をまとめると、
一次エネルギー供給量は自然から得るエネルギーの量、発電量はそれを使って作った電気の量です。
わかりやすく言うと、
「森の木(燃料)がどれくらいあるか」が一次エネルギーで、
「その木を燃やして暖房を作るエネルギー」が発電量に相当します。
また効率面も大きなポイントです。自然から取ったエネルギー全てが電気になるわけではないので、発電量は常に一次エネルギーより少なくなります。
以下の表で比較しましょう。
項目 | 意味 | 特徴 |
---|---|---|
一次エネルギー供給量 | 自然から直接得られるエネルギーの総量 | 発電の元となる燃料や自然エネルギー 発電効率を考慮しない |
発電量 | 実際に発生した電気の量 | 発電効率や損失を考慮 利用できる電力の指標 |
この違いを理解することで、ニュースや資料で見るエネルギー関連の数字がよりはっきり見えてきます。
例えば、原子力発電所が1年間に使うウランの一次エネルギー量と、その発電所が作る電気の発電量は数字が違う理由がわかりますね。
まとめると、
「エネルギーの元の状態」と「その元から実際に作られた電気量」というイメージを持つと間違いにくいです。
「一次エネルギー供給量」という言葉、聞き慣れないかもしれませんが、実はエネルギーの元のパワーを表す大切なキーワードです。面白いのは、自然のエネルギーすべてを一つの数字で表すことができる点です。
この数字が増えると、国のエネルギー利用が活発ということ。でも、発電効率や損失も考える必要がありますから、増えた一次エネルギーがどれだけ電気になるかは別問題。このへんの話を知ると、エネルギー問題がぐっと身近でわかりやすくなるんですよね。