
メタ記憶とは何か?
メタ記憶とは、自分の記憶についての理解や把握のことを指します。簡単に言うと、「自分は何をどれだけ覚えているか」を自分で知っている状態のことです。
例えば、テスト勉強をしていて「この部分はしっかり覚えたけど、あの部分はまだあやふやだ」と感じることがありますよね。これがメタ記憶です。メタ記憶は自分の記憶力を客観的に評価する能力であり、記憶の効率をアップさせるためにとても大切な力です。
メタ記憶が発達すると、自分に合った勉強方法や復習のタイミングを見つけやすくなり、より効果的に記憶を定着させられます。
メタ認知とは何か?
メタ認知は、自分自身の認知活動を意識的に理解し、コントロールする能力を指します。認知活動とは、考えたり、学んだり、理解したりする心の働きのことです。
つまり、メタ認知は「自分が今何を考えているか」「どんな問題があってどう解決しようとしているか」を自分で見つめ直す力です。
例えば、難しい問題を解くときに「今の方法はうまくいっているかな?」「ほかに効率的なやり方はないか?」と考えたり、自分の理解度をチェックしたりすることがメタ認知です。
この力があると、自分の学び方や考え方を変えられるので、学習や仕事の効率がぐんとアップします。
メタ記憶とメタ認知の違いをわかりやすく比較!
メタ記憶とメタ認知は似ていますが、対象や範囲に違いがあります。
簡単に言うと、メタ記憶は「記憶」についての自己理解、メタ認知はもっと広い「考えや学び」全体についての自己理解といえます。
以下の表で違いをまとめてみましょう。
ポイント | メタ記憶 | メタ認知 |
---|---|---|
意味 | 自分の記憶の状態を理解すること | 自分の考えや学びの状態を理解し調整すること |
対象 | 記憶(覚えたこと・忘れたこと) | 認知全般(思考、理解、問題解決など) |
役割 | 記憶の効率アップや復習の判断 | 学習の効率化や問題解決、自己調整 |
使用場面 | 勉強の振り返りや記憶チェック | 勉強方法の選択や思考の見直し |
このように、メタ記憶は記憶に特化した意識であるのに対して、メタ認知は自分の学びや考え方全体を見つめるもっと広い概念だと理解できます。
だからこそ、メタ認知はメタ記憶を含む上位の能力とも言えるでしょう。
メタ認知についてちょっと面白い話をしましょう。みんなが勉強するとき、『自分は本当に理解しているのだろうか?』と考える瞬間ってありますよね。これがまさにメタ認知の働き。
でも、実は人は自分の理解度を過大評価しやすいんです。『わかったつもり』になってしまうことがよくあるんですね。だから、メタ認知力を高めるには、ノートに説明を書いたり誰かに教えてみるのが効果的なんですよ。これで自分の思考を客観的に見ることができ、真の理解を深められます。