
所感と総括の違いとは?基本の意味を理解しよう
みなさんは「所感」と「総括」という言葉を聞いたことがありますか?どちらも文章や話のまとめに使われる言葉ですが、意味や使い方にははっきりとした違いがあります。
「所感(しょかん)」とは、その物事や出来事について自分が感じたことや思ったことを自由に表す言葉です。
例えば、会議の後に「所感を書く」と言われたら、そこで感じたことや考えたことを素直に述べることを意味します。
一方で「総括(そうかつ)」は、ある期間や活動の出来事や成果をまとめて整理し、全体を体系的に評価したり振り返ったりすることを指します。
単なる感想ではなく、客観的に全体像を把握し、結論や課題をまとめる役割があります。
このように、「所感」は個人的な感想を中心とするのに対し、「総括」は客観的かつ全体的なまとめを意味しているのです。
使い方と場面の違いを具体例でイメージしよう
では、実際にどんな場面で「所感」と「総括」が使われるか、具体例を交えて考えてみましょう。
たとえば学校の勉強や文化祭での発表を終えたとします。
所感の場合
「発表を終えて、少し緊張したけど頑張れて良かった」「もっと練習すればよかったな」など、本人の気持ちや感想が中心になります。
総括の場合
「今年の文化祭では、準備期間を十分とったおかげでスムーズに運営ができた」「ただ、時間配分に課題が見られ、次回改善が必要」など、全体の進行や結果を客観的にまとめます。
このように、「所感」が自分の想いや感じたことに重きを置くのに対し、「総括」は客観的にまとめて次に活かす報告や評価の場で多く使われます。
以下の表で特徴を比べてみましょう。
所感・総括の正しい使い分け方と注意点
せっかく言葉の意味を知っても、使い方を間違えると伝わりにくくなります。
そのため、所感と総括は用途に応じて使い分けることが大切です。
所感を書く場合のポイント
・率直な気持ちや心の動きを表す
・自分の経験から感じたことを書く
・ふだんの会話や日記のように自由に表現する
総括を書く場合のポイント
・データや事実をもとに全体を整理する
・良かった点と課題を明確に示す
・今後の改善策や展望を含めて論理的にまとめる
たとえば会社の会議後のレポートでは、「所感」は自分の感じたことを述べる部分に使い、「総括」は会議の結論や課題をまとめる部分として書き分けることが望ましいです。
また、意味が重なる部分もあるためあいまいに使うのではなく、
「どんな視点で何を伝えたいか」を意識して使うことが失敗を防ぐコツです。
「所感」という言葉、実は仕事や学校の場面だけで使われているわけではありません。
普段の日常会話でも、映画や本を見た後に「感想とは少し違って、自分がどう感じたかを話す」という意味で使うことが増えています。
特にSNSでは、自分の考えを短くまとめるときに「所感」と表現して深い印象を与えたりします。
ただの感想とは違い、少しだけ深い自分の視点を交えて話すことで、聞き手に説得力が増すんです。
だから「所感」は単なる意見よりも、自分ならではの視点を大事にする言葉と言えるかもしれませんね。
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