
堅樋と軒樋の基本的な違いとは?
住宅の屋根には雨水をスムーズに流すための「雨どい(とい)」が取り付けられています。
その雨どいには主に「堅樋(かたとい)」と「軒樋(のきとい)」の2種類があります。
堅樋とは、屋根の角や軒先から垂直に流れる雨水を受ける縦の雨どいのことです。雨水を地面や排水管へ導く役割があります。
軒樋とは、屋根の軒先に沿って横に取り付けられた雨どいのことです。屋根に落ちた雨水を集めて堅樋に流す役割を果たします。
つまり、軒樋は屋根の横の雨どい、堅樋は縦の雨どいと思えばわかりやすいでしょう。
それぞれの場所と役割が異なり、雨水のスムーズな排水を助けています。
堅樋と軒樋の構造や設置場所の違い
堅樋は一般的に住宅の外壁に沿って垂直に設置されます。
雨水が軒樋を流れ落ちた後、この堅樋に集まって地面や排水管へと向かいます。
軒樋は屋根の端に沿って横方向に設置されており、屋根に降った雨水をできるだけ効率よく集める役目があります。
軒樋は幅が広く浅めで、雨水を受け止めやすい形状をしています。
一方、堅樋は細長い円筒形や角形で、水を一方向に流すために設計されています。
設置場所の違い
- 軒樋:屋根の軒先全長に沿って横向きに取り付ける
- 堅樋:軒樋で集めた雨水を地面まで垂直に流すための縦樋を外壁に取り付ける
このため、軒樋と堅樋は組み合わせて使われることがほとんどで、両者が連携することで住宅を雨水から守っています。
堅樋と軒樋の素材や耐久性の違い
堅樋や軒樋の素材は、住宅のデザインや価格、耐久性によっていくつか種類があります。
代表的な素材には以下があります。
素材 | 特徴 | 堅樋・軒樋での利用 |
---|---|---|
塩ビ(塩化ビニール) | 軽量で加工しやすく安価。 耐久性も比較的高い。 | 両方に広く使われている。 |
アルミニウム | 軽くて錆びにくい。デザインも豊富。 | 主に軒樋に使われやすい。 |
銅 | 高級感があり耐久性抜群。錆びにくい。 | 特に堅樋に使われる例が多い。 |
ガルバリウム鋼板 | 耐久性が高く、見た目もきれい。 | 施工のしやすさから両方で使われる。 |
堅樋は水を一方向に長く流すため、耐久性や強度が特に求められます。
軒樋は雨水を受け止める役目が強いため、落ち葉や汚れによる詰まりを防ぐためのお手入れのしやすさも重要です。
堅樋と軒樋のメンテナンスの違いと注意点
軒樋は屋根全体の雨水が流れ込む場所なので、枯れ葉や埃が溜まりやすく詰まりやすいです。
定期的な掃除が欠かせません。
一方、堅樋は縦に長いため詰まりが起きにくいですが、関節部分にゴミが溜まることがあります。
また、冬の寒い時期は凍結や破損に注意が必要です。
メンテナンスのポイント
- 軒樋は春や秋に掃除をし、枯れ葉や枝を取り除くこと
- 堅樋は詰まりや傷みを見つけたら早めに修理や清掃を行うこと
- 雨どい全体の流れがスムーズか定期的に確認すること
正しくメンテナンスすることで、住宅の雨漏りや外壁の劣化を防げます。
雨どいの中でも「軒樋」は横に長く雨水を受け止める部分ですが、実は形状が広く浅いだけでなく、屋根に落ちる雨量によってはすごく大量の水を一度に受け止めることがあります。
だから軒樋は落ち葉除けネットが使われたり、掃除がしやすい形状に工夫されたりしているんですよ。
この背景を知ると、軒樋の役割の大切さとメンテナンスの重要さがもっと実感できますね。
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