
エンジンオイルの硬さって何?基本をわかりやすく解説
エンジンオイルの「硬さ」とは、簡単に言うとオイルの粘度(ねんど)のことです。粘度は油の“かたさ”や“とろみ”を表す値で、エンジンオイルがどれだけサラサラか、あるいはどれだけ厚みがあるかを示します。
エンジンオイルはエンジン内部の部品を潤滑し、摩擦や摩耗を防ぐために使われます。だから粘度が最適でないと、エンジンがうまく動かず、故障の原因になることもあるのです。
一般的に粘度が高い(硬い)とエンジン保護は強くなりますが、動き始めは重く感じます。一方、粘度が低い(柔らかい)とエンジンの始動は楽ですが、保護性能が落ちることもあります。
硬さ(粘度)の種類と読み方とは?表示の仕組みを理解しよう
エンジンオイルの硬さは、「W表示」と数字の組み合わせで示されます。例えば「5W-30」や「10W-40」などです。
- 前の数字と「W」は冬用を意味していて、この数字が低いほど低温時にオイルがサラサラで始動しやすい。
- 後ろの数字は高温時の粘度を表し、これが大きいほど高温でもオイルの硬さが保たれます。
このように、エンジンオイルの硬さは「低温時のサラサラさ」と「高温時の保護力」のバランスで選びます。
以下の表で代表的な粘度の特徴をまとめました。
表示例 | 低温時の特徴 | 高温時の特徴 | 適した季節や環境 |
---|---|---|---|
0W-20 | 非常にサラサラで冬でも始動楽 | 薄めで燃費向上に良い | 寒冷地や燃費重視の軽自動車 |
5W-30 | 冬の始動性がよい | バランスの良い硬さで一般車向け | 一般的な気候と車両 |
10W-40 | 冬はやや硬めだが問題なし | 高温時も硬めでエンジン保護力強い | 暑い地域やスポーツ走行に向く |
硬さの違いによる性能のメリット・デメリットとは?選び方のポイント
エンジンオイルの硬さの違いは性能に大きく影響します。
硬めのオイル(高粘度)はエンジン部品の間に厚い油膜を作るため、エンジン保護性能が高いです。特にエンジンが高温になるスポーツ走行や古い車に適しています。
ただし、硬いオイルはエンジン始動時に油が固くて流れにくく、燃費が悪くなることがあります。
一方、柔らかめのオイル(低粘度)はエンジンが冷えている状態でも流動性が良く、始動が楽で燃費向上につながります。新しく設計されたエンジンや、街中を走る車に向いています。
しかし、非常に柔らかすぎると高温時の油膜が薄くなり、エンジン摩耗が増えることもあるため注意が必要です。
選び方のポイントとしては、
- 車の取扱説明書に推奨されている粘度を守ること
- 住んでいる地域の気温に合ったオイルを選ぶこと
- 車の使用状況や年式に応じて適切な硬さを見極めること
これらを守れば、安全で効率の良いエンジンメンテナンスが可能になります。
エンジンオイルの「硬さ」、つまり粘度ですが、面白いのはこの数字の後ろにある“W”の意味です。これは“Winter(冬)”を意味し、その前の数字が低いほど寒い時期でもオイルがサラサラと流れてエンジン始動がスムーズになります。寒いところでは0Wとか5Wがよく使われるんですよ。これを知らずに硬すぎるオイルを冬に使うと、エンジンがかかりにくくなることがあるので要注意!どんな数字か覚えるだけで、車の調子が良くなるかもしれませんね。