
割栗石と砕石の基本的な違いとは?
まずは割栗石(わりぐりいし)と砕石(さいせき)の違いについて理解しましょう。
割栗石は、主に建築や土木工事で使われる天然石を割って作られた粗い石のことを言います。石の大きさは、5cmから15cm程度と大きめで、不規則な形をしているのが特徴です。主に地盤の強化や基礎工事で用いられ、地面の安定化に役立ちます。
一方、砕石とは、岩石を破砕して細かくした石の総称です。岩石を粉砕して粒度の大きさを調整し、数mmから40mm程度までの細かいものが含まれます。砕石は道路の路盤材料やコンクリートの骨材として幅広く使われており、粒の均一性が高いことが特長です。
このように、割栗石は大きく粗い不定形の石であるのに対し、砕石は粒が細かく均一に砕かれた石という違いがあります。
割栗石と砕石の使われる場面や目的の違い
割栗石と砕石は用途も異なります。
割栗石は、その大きさと形状を生かして地盤の安定化、排水の確保、基礎の補強に使われることが多いです。特に山間部の土木現場や河川の護岸工事に用いられています。形がデコボコしているため、石同士のかみ合わせが良く、ずれにくいという特長があります。
それに対し砕石は、粒度が揃っていることから道路の路盤材、コンクリートの骨材、レールの下の敷石(バラスト)など、多岐にわたる建設資材の原料として使われます。砕石は細かいため密度を高めやすく、強度や耐久性に優れた仕上がりに貢献します。
このように割栗石は大きく固めて安定させる役割、砕石は細かく均一にして強度や密度を高める役割があると言えます。
割栗石と砕石を比較した表
項目 | 割栗石 | 砕石 |
---|---|---|
大きさ | 約5~15cmの大き目の石 | 数mm~40mmの細かい粒 |
形状 | 不定形でごつごつしている | 比較的均一な粒状 |
主な用途 | 地盤補強・排水確保・護岸工事 | 道路路盤・コンクリート骨材・レール敷石 |
特徴 | 石同士のかみ合わせが良くずれにくい | 密度が高く強度アップに貢献 |
割栗石と砕石の選び方と注意点
使い分ける際のポイントとしては、
- 荷重や強度の要件に応じて粒の大きさや形状を選ぶ
- 排水性を重視する場合は割栗石が効果的である
- 密度や締め固めを重視するなら砕石が適している
また、施工現場によっては割栗石と砕石を組み合わせて使うこともあります。例えば基礎の下に割栗石を敷き、その上に砕石を使うことで強度と安定性の両方を確保できます。
ただし、割栗石は大きいため取り扱いが重労働になりますし、一方で砕石は細かいため粉塵が発生しやすいという欠点もあります。安全面や現場の環境も考慮して選ぶ必要があります。
まとめ
割栗石と砕石は、形状・大きさ・用途が大きく異なり、それぞれ建築や土木工事で重要な役割を担っています。
割栗石は大きくて不定形の石で、主に地盤の安定化や排水に使われており、石同士がかみ合ってずれにくい特徴があります。砕石は粒度が均一で、小さく砕かれた石であり、道路の基盤やコンクリートの材料、線路の敷石など幅広い用途に用いられ、強度や耐久性を高めます。
現場や用途に応じて適切に使い分けることが長持ちする構造物作りの秘訣です。
割栗石は、単に大きな石というだけでなく、その不規則な形状が工事現場で大切な役割を果たしています。例えば石がかみ合うことでずれにくくなり、地盤をしっかり支えられるのです。面白いのは、同じ大きさの丸い石だと簡単に動いてしまい、安定しにくいこと。だから形の違いが性能に直結するんですよ。こんな見た目の違いが、実はとっても重要なポイントなんです。
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