
トーナル岩と花崗岩って何?基本的な特徴をチェック
みなさんは「トーナル岩」と「花崗岩」という岩石の名前を聞いたことがありますか?これらは地球の地殻を構成する火成岩の一種で、建築材料や石材としてよく使われています。
まず「トーナル岩」は、火山岩の「玄武岩」や「閃緑岩」に分類されることが多い岩石で、主に中程度の粒度を持ち、主成分は斜長石(とくにカリ長石よりもカルシウムを多く含むもの)で構成されています。トーナル岩は濃い色の鉱物も含まれるため、全体的にやや暗い色合いが特徴です。
一方「花崗岩」は、「深成岩」と呼ばれるもので、地中深くでマグマがゆっくりと冷えて固まったもので大きな粒子が見えるのが特徴です。主な成分は斜長石・石英・黒雲母で、明るい色調で見た目が美しく、耐久性も高いことから、世界中で建築資材として重宝されています。
つまり、トーナル岩は中間色や暗色系で比較的小さい粒、花崗岩は明るい色で粒が大きい岩石という点が基本の違いと言えます。
成分や見た目の違いを詳しく比較!トーナル岩と花崗岩の特徴
では次に、トーナル岩と花崗岩の違いをより詳しく見てみましょう。成分や見た目、用途の違いを比較すると以下のようになります。
項目 | トーナル岩 | 花崗岩 |
---|---|---|
主な鉱物 | 斜長石(カルシウム多め)、角閃石、黒雲母 | 斜長石(ナトリウム多め)、石英、黒雲母 |
色 | 中間色~暗い灰色や黒色 | 明るい灰色、ピンク、白色系 |
結晶の大きさ | 中程度〜細かい | 大きくてはっきり見える |
形成場所 | 中深度の地下 | 地下深部でゆっくり冷却 |
用途 | 石材、道路材、建築用骨材 | 建築材、墓石、彫刻材、装飾用石 |
このように、成分は似ているようで微妙に違いがあり、特に斜長石のタイプが異なるため岩石の色味や硬さ、見た目にも差が出ます。
花崗岩は美しい見た目から装飾用に、トーナル岩は耐久性を活かし実用的な用途で重宝されます。
まとめ:選び方と使い分けのポイント
トーナル岩と花崗岩は一見似ていますが、多くの点で違いがあり、それぞれに向いている使い道があります。
建築やDIYなどでどちらかを選ぶ際は、見た目の美しさを重視するなら花崗岩、コストや耐久性、実用面を重視するならトーナル岩が適しています。
また、トーナル岩は一部地域でしか採れない場合もあり、入手のしやすさも判断材料になります。
それぞれの特徴をよく理解して、用途や目的に合わせて選ぶことが大切です。
以上、トーナル岩と花崗岩の違いについてわかりやすくまとめました。ぜひ建築や石材選びの参考にしてみてくださいね!
トーナル岩の成分の一つである斜長石。実は斜長石にもカルシウム豊富なタイプとナトリウム豊富なタイプがあって、これがトーナル岩と花崗岩の色や性質を変えています。
例えばトーナル岩に多いカルシウムが多い斜長石は、全体的に暗い灰色や黒っぽい色合いを生み出します。一方、花崗岩で多いナトリウム豊富な斜長石は、明るいピンクや白系の色味を出すのです。
ちょっとした鉱物の違いが、見た目の印象を大きく左右しているんですね。岩石マニアにとってはこの成分の違いを探すのが楽しいポイントでもありますよ!
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