
検流計と電流計の基本的な違いとは?
電気の授業でよく聞く「検流計」と「電流計」。この2つは一見似ていますが、実は役割や仕組みがかなり違います。
検流計は、小さな電流の有無や向きを確かめるための機械です。つまり電流の「流れているかどうか」をチェックします。
一方で、電流計は電流の大きさを正確に測るための道具です。どれくらいの大きさの電流が流れているかを数字として示します。
この違いは、まるで「水道の蛇口が開いているか確認する」か、「蛇口から出てくる水の量を測る」かの違いのようなものです。
つまり、検流計は電流の「存在確認」、電流計は電流の「量の測定」が主な目的となっています。
検流計と電流計の仕組みの違い
検流計は、内部に小さな磁石とコイルがあり、そこに電流が流れると磁力が変化して針が振れます。とても微弱な電流でも反応できるので、電流の向きや通過の有無を知るのに便利です。
電流計も同じく磁石とコイルを利用しますが、内部に抵抗があり、そこに流れる電流の大きさに応じて針が振れる仕組みです。
ただし、電流計は幅広い範囲の電流値を正確に読み取れるように設計されています。そのため内部抵抗が極めて小さく、回路に設置しても電流の流れを大きく妨げません。
検流計は感度を高めるために回路に直接つなぐことは少なく、主に回路のチェック用に使われます。
具体的な使用例と違いを知ろう
例えば、理科の実験で回路をつなげて電流が流れているか確かめるときに検流計は便利です。パッと見て針が動けば「電流が流れている」とわかりますね。
反対に、家電製品の消費電力の計算や回路設計では、電流の正確な値が必要なので電流計を使います。
表にするとわかりやすいので下記をご覧ください。
特徴 | 検流計 | 電流計 |
---|---|---|
目的 | 電流の有無や方向の確認 | 電流の大きさの測定 |
反応感度 | 非常に高い | 中程度 |
内部抵抗 | 高め | 低い |
使い方 | 主に回路検査や電流方向の確認 | 正確な電流測定 |
用途例 | 電流のON/OFFチェック | 家庭用電流測定、実験記録など |
このように、使い方や目的が違う点がはっきりしています。
検流計という言葉を聞くと難しく感じるかもしれませんが、実は「電流が流れているかどうかをチェックする探知機」と考えるとわかりやすいです。電流の向きも見えるので、電子回路のトラブル探しでは欠かせない存在なんですよ。実験でイライラしそうなとき、検流計が針で教えてくれるのはまるで電気の“ナビゲーター”みたいなものですね。ちょっとした宝物のように感じませんか?
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