
軒樋と雨樋の基本的な違いについて
家の屋根から降り注ぐ雨水をきちんと処理するために設置されているのが「雨樋(あまどい)」です。
では、「軒樋(のきどい)」とは何でしょうか?実は、軒樋は雨樋の中の一部となります。
雨樋は広い意味で、屋根から雨水を集めて地面に排水するための設備全体を指します。そして、軒樋はその雨樋の中でも屋根の軒先(のきさき)に設置されている横に長い溝状の部分のことを言います。
つまり、軒樋は雨樋の一部分であり、特に屋根の端をぐるっと囲むように取り付けられています。
雨樋は軒樋のほかに縦樋(たてどい)も含み、縦樋は軒樋で集められた雨水を地面までずっと落とす役割を持っています。
まとめると、軒樋=屋根の軒先に設置される横の樋、雨樋=軒樋+縦樋などを含む雨水排水のための設備全体ということです。
軒樋と雨樋の材質や形状の違い
軒樋と雨樋の違いがわかったところで、次に材質や形状の違いを見ていきましょう。
日本の住宅で使われる雨樋は主に「塩化ビニール製」「アルミ製」「銅製」があります。
軒樋は家の屋根の端に設置されているので比較的大きな断面で雨水を受け取ります。断面の形は「半丸型」「角型」が多いです。
縦樋は細長い円筒形で、軒樋で集めた雨水を落とす役割なので形状が異なります。
また、材質によって色や耐久性、価格が異なります。例えば銅製は高級ですが長持ちし、塩化ビニールは安くて交換が簡単です。
軒樋は毎日雨が溜まる部分なので、耐久性も大事です。紫外線や錆びにくさも性能に関係します。
このように、軒樋は形や材質が使い勝手や耐久性に大きく影響し、雨樋全体の一部として最適に設計されています。
軒樋と雨樋の役割とメンテナンスの重要性
軒樋と雨樋がしっかり機能することは、家の劣化を防ぐためにとても重要です。
軒樋は屋根から落ちてくる雨水をキャッチして縦樋につなぐための役割があり、
雨水が直接壁や基礎にかからないようにするための最初の受け皿です。
軒樋が詰まったり破損すると、雨水があふれて家の壁を濡らしたり、基礎に水が溜まってしまい、壁の傷みやシロアリの原因にもなります。
また、雨樋全体の機能が落ちると雨水の流れが悪くなり、屋根や外壁のダメージにつながります。
定期的な掃除や点検は軒樋・雨樋を長持ちさせるために必要です。特に秋には落ち葉が溜まるので詰まりやすいです。
壊れた部分の修理や交換も早めに行いましょう。
まとめると、軒樋は雨樋の中でも特に雨水受けの要となる部分であり、正しいメンテナンスは家を守る大切なポイントです。
軒樋と雨樋の違いをわかりやすくまとめた表
軒樋という名前は「軒(のき)」と「樋(とい)」を合わせたもので、軒は屋根の端の部分、樋は水を流す溝を意味します。だから軒樋は文字通り「屋根の軒先にある水を流す溝」を指しているんです。
これを知るとただの「雨樋」よりイメージがしやすいですね。軒樋は雨樋の一部で、まるで屋根の水を受け止める「ファーストライン」のような存在です。
実際、軒樋がしっかりしてないと家の外壁に雨水が直接当たってしまい劣化が早くなってしまうので、名前の通り重要な役割を担っていることがよくわかりますね。軒樋は小さな部分ですが家を守る強い味方です!
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