
照度計と輝度計の基本的な違いとは?
まずはじめに、照度計と輝度計の意味を理解しましょう。両者は光に関する機器ですが、それぞれが測る光の性質が違います。
照度計は、ある場所の明るさ、つまりその場所に当たっている光の量を測る機器です。単位はルクス(lx)で表されます。例えば教室やオフィスの明るさを確認したり、写真撮影で光の量を調整するために使われます。
一方、輝度計は、光を放つ表面の明るさを測ります。つまり、光が反射されたり発せられたりして目に見える明るさの度合いを調べる機器で、単位はカンデラ毎平方メートル(cd/m²)が使われます。テレビの画面の輝きや看板の明るさなどを測るのに適しています。
まとめると、照度計は「ある場所に届く光の量」、輝度計は「光を放つ面の明るさ」を測定する違いがあります。
測定方法と用途の違いについて
照度計は、光センサーがどれだけの光を受けるかを計測します。測定は対象の面に直接センサーを当てて行います。そのため部屋の明るさや天気の状況、光源の強さを調べるのに便利です。
輝度計は、対象物の表面から反射・放射される光の明るさを測ります。測定は距離を空けて、その表面に向けて光の強さを感知します。たとえばパソコン画面やスマホ画面の輝度チェック、道路標識や広告の視認性の確認に使われます。
双方の測り方の違いから、使用目的も異なります。
照度計:環境光の調査、作業場の安全確保、照明設計
輝度計:ディスプレイの品質管理、光源の明るさ評価、視覚的快適さのチェック
このように、仕事や趣味の場面で必要に応じて使い分けることが求められます。
照度計と輝度計の比較表と選び方のポイント
以下の表で、照度計と輝度計の違いを簡単にまとめました。
項目 | 照度計 | 輝度計 |
---|---|---|
測定対象 | 対象面に届く光の量 | 光を放つ面の明るさ |
単位 | ルクス(lx) | カンデラ毎平方メートル(cd/m²) |
測定方法 | センサーを対象に当てる | 対象表面から距離を取り測る |
主な用途 | 環境光の確認・照明設計 | ディスプレイや看板の明るさチェック |
使用例 | 教室やオフィスの明るさチェック | テレビ・スマホ画面の輝度検査 |
選ぶ際のポイントとしては、何を確認したいのかによって決まります。
- 周囲の明るさを知りたいなら「照度計」
- 画面や光を発する物の明るさを知りたいなら「輝度計」
これを覚えておけば、用途に合った正しい計測器を選べます。
また、どちらも光の測定に特化した機器なので、誤った使い方をすると意味のあるデータが取れません。正しい道具で正しい測定を行うことが大切です。
輝度計って聞くと、単に明るさを測る道具かな?と思いがちですが、実は「輝度」は目で見える明るさの度合いを示します。例えばスマホの画面が明るく見えるのは、この輝度が高いからです。面白いのは、同じ光の量でも表面の反射具合や色によって輝度が変わる点です。つまり、輝度計は単純な光の量よりも、『人間の目にどう見えるか』を測っているんですね。だからテレビの画面やサインの見やすさに使われるんですよ。
次の記事: 光の強さと振動数の違いとは?わかりやすく解説! »