
合板と集成材とは?基本の違いを解説
合板と集成材は、どちらも木材を使った材料ですが、その作り方と特徴が大きく違います。
合板(ごうはん)は、薄くスライスした木の板(単板)を何枚も重ね合わせ、接着剤で貼り合わせたものです。
合板は板の繊維方向が交互に並んでいるため、曲げに強くて安定した性質があります。
主に建築の床や壁、家具の表面材などに使われます。
集成材(しゅうせいざい)は、小さな木材を接着剤で繋ぎ合わせて作られた大きな木材のことです。
通常は木材の繊維方向を揃えて接着することで、強度が高く、形が安定しています。
梁や柱、家具のフレームなどに使われることが多いです。
このように、合板は薄い板を重ねるのに対し、集成材は小さい木片を繋げて大きな木材にする違いがあります。
特徴を比べてみよう!合板と集成材の性能面の違い
合板と集成材にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
下の表で性能の違いを比べてみましょう。
項目 | 合板 | 集成材 |
---|---|---|
強度 | 曲げに強く、耐久性がある | 大きくて頑丈、重い荷重に耐えやすい |
寸法の安定性 | 乾燥や湿気で反りにくい | 繊維方向が揃っていて変形しにくい |
見た目 | 表面が均一で美しい | 木目を活かした自然な見た目 |
価格 | 比較的安価 | 比較的高価 |
このことから、合板はコストを抑えて安定した素材が欲しい場合に適しています。
集成材は強度を重視する構造物や家具に向いています。
使い分け方のポイント
~どっちを選べばいい?~
使う場所や目的によって合板と集成材のどちらが適しているかが変わります。
- 建築の床や壁、簡単な家具の表面材なら合板がよい
薄くて安価な合板は安定性もあり、表面がきれいなので多く使われています。 - 梁や柱、重い家具の柱や脚には集成材が最適
強度があり、長期間の利用に耐えるため、安全面でも優れています。 - コストと強度のバランスを考える
予算が限られている場合は合板、強度が必須であれば集成材を選びましょう。
このように、使う目的や条件に合わせて素材を選ぶことが大切です。
建材店やホームセンターで購入する際は、用途を伝えるとアドバイスをもらえますよ。
集成材についてちょっと面白い話をしましょう。実は、集成材は見た目は普通の木材と変わらないけど、中はたくさんの小さな木片が接着剤でしっかりつながっているんです。これによって、自然の木よりも変形しにくく強い性質が生まれます。だから、大きな建物の梁や家具の骨組みにぴったりなんですよ。昔はこういった技術がなくて、大きな木材を丸ごと使うことが多かったけど、今は資源を無駄にしない上に強度もアップするからとてもエコで便利な素材になっています。