
かけずとすだれの基本的な違いとは?
日常生活の中で見かける「かけず」と「すだれ」。どちらも風を通しながら日差しを遮る役割を持っていますが、実は用途や作り方、使うシチュエーションに違いがあります。
まず「かけず」とは、主に農作業や漁業の現場で使われるすだれ状の道具やカバーのこと。素材は竹や木の細い棒を組み合わせて作り、風通しをよくしつつ対象物(稲束や魚など)を覆うことで害虫や動物から守ります。
一方の「すだれ」は、主に室内の窓や軒先にかけて使われる遮光や目隠し目的の伝統的な道具です。竹やよし(葦)を細く割って糸で連結し、風通しの良い日よけとして古くから日本の夏に欠かせないアイテムとなっています。
このように「かけず」は防護や保護に重点があるのに対し、「すだれ」は日除けや目隠しが主な目的となります。
使い方や設置場所で違いを見分けることができるのです。
かけずとすだれの素材や構造の違いについて
「かけず」と「すだれ」は、使われる素材や作り方にも違いがあります。
かけずは、防虫や動物の侵入を防ぐ目的のため、丈夫で厚みのある竹や木の棒を使い、比較的細かい目に編んだり、棒を密に組んだ構造にすることが多いです。例えば稲穂を守るためにかける場合は、強風に耐えられる丈夫な作りが求められます。
それに対してすだれは、涼しさや日差しカットのため軽くて風通しが良いことが重要です。竹や葦を細く割り、それらを糸で繋いで柔軟にしています。そのため、持ち運びや取り付けが簡単で、室内や軒下で使いやすいのが特長です。
以下の表で両者の特徴をまとめました。項目 かけず すだれ 素材 頑丈な竹や木の棒 細い竹や葦を細かく割ったもの 作り方 棒を密に編んだり組んだもの 糸で繋いで柔軟に作る 用途 防虫・防動物、農漁作業の保護 日除け、目隠し、室内の涼感アップ 重量 重めで頑丈 軽量で持ち運びやすい
かけずとすだれの使い方と設置場所の違い
かけずは、農作物や漁獲物の上に直接かけて、動物や害虫を寄せ付けないようにするためのカバーとして使われることが多いです。
例えば田んぼの稲束を守るためにかけたり、魚を乾燥させるときに風を通しつつカラスや猫などの害獣から守ったりします。
そのため設置場所は自然の中や屋外の作業現場が主となります。
一方ですだれは住宅の窓やベランダの軒先、商店の入り口などにかけて使用します。太陽の強い光を遮りながらも風を通すため、夏場の暑さ対策に役立ちます。
また、視線を遮るためプライバシー保護や装飾的な面もあります。
どちらも風を通す性質があるのですが、かけずがより保護や防御目的で用いられるのに対し、すだれは快適に生活するためのインテリア的な意味合いが強いのです。
「すだれ」と聞くと、夏の暑い時期に家の窓にかけて使う涼しげなイメージがありますよね。でも、実はすだれの素材や作り方には地域差もあって、例えば京都のすだれは特に細かく丁寧に編まれていることで有名だったりします。
これは伝統工芸の技術が今なお受け継がれている証拠なんですよ。私たちが普段見るシンプルなすだれも、実は長い歴史と職人の工夫が詰まっているんですね。
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