せん断応力とは？
せん断応力は、物体にかかる力の一つで、物体の断面に対して平行に働く力を指します。
簡単に言うと、ハサミで紙を切る時のように、物体の表面を滑らせようとする力のことです。
せん断応力は、物体内部の微小な部分が互いにずれようとする際に生じる力で、土木工事や機械の設計などで非常に重要な役割を果たします。
せん断応力は次の式で表されます。
せん断応力(τ) = かかるせん断力(F) ÷ 断面積(A)
単位はパスカル (Pa) やメガパスカル (MPa) などが使われます。
物体にせん断応力がかかると、変形が起こり、応力が大きくなると材料が破壊したり切れたりすることがあります。
だから、せん断応力の大きさを理解し、材料の安全性を確認することが大切です。
降伏応力とは？
降伏応力は、材料が力を受けて永久的に変形し始める時の応力のことを言います。
例えば、金属の棒を曲げて、曲げたまま形が変わって戻らなくなるときの応力が降伏応力です。
材料は力を受けると最初は元に戻る「弾性変形」をしますが、降伏応力を超えると元に戻らない「塑性変形」が起こります。
この降伏応力は材料の強さを示す重要な指標で、設計時にはこの値を超えないように力のかかり方を考えます。
また、降伏応力は材料ごとに異なり、鉄やアルミニウム、プラスチックなどで大きく変わります。
降伏応力の単位もせん断応力と同じくパスカル (Pa) などで表されます。
せん断応力と降伏応力の違いをまとめてみよう
ここまでの説明を踏まえて、せん断応力と降伏応力の主な違いをまとめます。
ding="5">| 用語 | 意味 | 特徴 | 単位 |
|---|
| せん断応力 | 物体内部の断面に平行にかかる力の大きさ | 材料にかかる“滑りを起こす力”
変形や破壊の原因になる | パスカル (Pa)など |
| 降伏応力 | 材料が塑性変形を始めるときの応力 | 永久変形が始まる境界の応力
材料の強さを示す | パスカル (Pa)など |
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つまり、せん断応力は力の“かかっている状態”を表し、降伏応力はその力の“限界点”を示す値です。
材料の安全設計では、せん断応力が降伏応力を超えないように注意することが重要です。
これらの概念を知ることで、物体の変形や破壊を理解し、より安全で強いものを作る手助けになります。
ぜひ物理や工学の勉強に役立ててください！ピックアップ解説せん断応力って聞くと、難しそうだけど意外と身近なんです。たとえば、ドアノブを回すときの力も、ドア内部ではせん断応力がかかっています。
特に金属などの材料を作るときは、このせん断応力がどれくらいになるかを計算して安全な設計にするんですよ。
だからせん断応力は建物や車など、いろんな場所で“知らないうちに”働いている力なんです。
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