
かんらん岩と玄武岩の基本とは?
かんらん岩(オリビン岩)と玄武岩は、どちらも地球の地質学でよく登場する岩石ですが、実はその成り立ちや特徴が大きく異なります。
かんらん岩は地球のマントルを構成している主な岩石で、主に非常に深い場所で形成される超苦鉄質の岩石です。色は緑色がかっており、鉱物のオリビンが多く含まれています。
一方、玄武岩は火山岩の一種で、地表にマグマが冷えて固まったもので黒褐色や黒色が特徴です。火山活動によって形成され、流れ出たマグマが冷えて固まったことから、地表の岩石としてよく目にします。
これらの違いがわかることは、地球の内部や火山活動について理解を深める上で重要です。
かんらん岩と玄武岩の成分と形成過程の違い
かんらん岩と玄武岩の一番の違いは、成分とでき方にあります。
かんらん岩は鉄やマグネシウムを多く含む鉱物が主体で、特にオリビンという緑色の鉱物が豊富です。これは地球のマントル深部で高温高圧のもとでゆっくりと形成されるため、結晶も大きめになります。
玄武岩はマグマが地表に流れ出て急速に冷え固まることでできます。成分はかんらん岩より酸素やシリカ(石英に近いもの)が多く、鉄やマグネシウムはやや少なめですが、カリウムやナトリウムなどの軽い元素が含まれます。
また、玄武岩は表面に小さな気泡があったり、微細な結晶で構成されていることが多く、硬くて黒っぽい岩としてよく知られています。
特徴の比較——表でわかるかんらん岩と玄武岩
ポイント | かんらん岩 | 玄武岩 |
---|---|---|
主な鉱物 | オリビン、パイロキシン | 無色鉱物、輝石、斜長石 |
色 | 緑色がかった色 | 黒色〜暗灰色 |
形成場所 | 地球のマントル深部 | 地表の火山活動による噴出物 |
結晶の大きさ | 大きめ(ゆっくり結晶) | 小さめ(急速冷却) |
用途 | 宝石や研究材料、主に地質学分野 | 建築材料や道路の石材など |
まとめ:かんらん岩と玄武岩の違いを学ぶ意義
かんらん岩と玄武岩は、名前は似ていますが成分やでき方、見た目も大きく違います。かんらん岩は地球の内部、特にマントルという深い部分を知る手がかりとして重要です。
一方、玄武岩は火山活動の結果として地表で見られ、その性質から建築材料としても使われています。
この違いを理解することで、地球の構造や火山の仕組み、さらには地質資源の役割についてもイメージがつかみやすくなり、自然への興味も深まります。
ぜひこれをきっかけに、岩石や地球科学に目を向けてみてください!
かんらん岩に多く含まれる「オリビン」は、地球のマントルで主に見られる鉱物ですが、実は宝石にもなるんです。
オリビンの宝石名は「ペリドット」と呼ばれ、鮮やかな緑色が特徴的です。
玄武岩とは違い、かんらん岩は地表にはほとんど見られませんが、このペリドットは古代からアクセサリーとして人気があり、深い地球の世界と人々の暮らしがちょっと繋がっている感じがして面白いですよね!
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