
回収率と回答率は何が違うの?基本の意味を理解しよう
調査やアンケートを行うとき、よく使われる言葉に「回収率」と「回答率」があります。似た言葉なので混乱しやすいですが、それぞれ全く違う意味を持っています。
まず、回収率とは、配布したアンケートなどの中で、実際に戻ってきたものの割合を指します。例えば100枚配って80枚戻ってきた場合は、80%の回収率です。
一方、回答率は、アンケートを受け取った人のうち、質問に答えてくれた人の割合を示します。つまり、手に取った人全員が回答したとは限らず、その中で回答してくれた人が回答率となるのです。
このように、回収率はアンケートが手元に戻った率、回答率はアンケート内で答えられた率と覚えるとわかりやすいですよ。
具体例と共に回収率と回答率の違いを詳しく説明
では、もう少し具体的に考えてみましょう。
例えば100人にアンケートを郵送したとします。
・80通は返信として戻ってきた
・戻ってきた80通のうち、70通が全問に答えている
この場合、回収率は80/100=80%となり、回答率は70/80=87.5%となります。
このように回収率は「送り出した数に対してどれだけ戻ったか」、回答率は「戻ったアンケートの中の回答の充実度」を表します。
また、場合によっては回答率 = 回答した人数 ÷ 全調査対象人数 とする場合もありますが、一般的に調査レポートで分けて使うことが多いです。
以下の表で簡単にまとめてみました。
回収率と回答率を上げるためのポイントと注意点
どちらの率も高いほど調査の質が良いとされますが、無理に高めようとすると問題も出てきます。
回収率を上げるには、アンケートの配布方法や回収の仕組みを工夫することが大切です。例えば、郵送する際に切手を同封したり、回収期限をわかりやすく示したりすると効果的です。
回答率を上げるには、回答しやすい質問内容や簡潔な設問が必要です。難しい質問や長すぎるアンケートは回答率を下げる原因になります。
ただし、高い回収率や回答率にこだわり過ぎると、無理くり回答を集めたり、適当な回答が増えてしまう危険もあるため、バランスが大切です。
調査目的に合わせて、どちらの率を重視するか考えながら設計しましょう。
回収率って、一見簡単そうに思えますが、実はアンケート調査の結果の信頼性にかなり影響します。例えば、回収率が低いと、回答者が偏ってしまい、本当の意見が反映されにくいことも。だから、回収率は単なる数字以上に、調査結果を正しく読むための“鍵”なんです。調査担当者はここを意識して工夫することが大切ですよね。
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