
大学図書館と学校図書館の基本的な違いとは?
大学図書館と学校図書館は、どちらも学びを支える重要な場所ですが、設置されている対象や役割に大きな違いがあります。まず大学図書館は主に大学生や大学教員、研究者が利用する施設であり、高度な学術資料や研究に必要な専門書が多く揃っています。
一方で学校図書館は小学校、中学校、高校のために設置されており、子どもたちの読書活動や学習を支援する場所です。こちらは一般向けの本や教科に関連した資料、児童書や参考書が中心です。
つまり、**大学図書館は研究・専門学習向け、学校図書館は生徒の基礎学習や読書支援向け**という役割の違いがまず見えてきます。
大学図書館は学問の深度が高く、さらに多くの電子資料や論文も活用されるため、設備も充実しています。学校図書館は子どもたちが本に親しむ機会を作り、自主的な学びを促す環境が特徴です。
それぞれの目的と対象者が違うことで、施設の作りや収蔵図書の種類も大きく変わってくるのです。
大学図書館と学校図書館のサービスや設備の違い
【サービス面】
大学図書館では専門的な文献の貸出だけでなく、論文データベースの提供や研究相談、文献の取り寄せサービスなど多彩な支援サービスがあります。学生は資格取得や研究に必要な資料を得るために、専門員のサポートを受けることも可能です。
学校図書館では読書会やブックトーク、読書感想文の指導、図書展示など、子どもたちの読書と学習意欲を高めるための活動が中心です。司書や教員が一緒に活動を行い、本に親しむ環境づくりが重視されています。
【設備面】
大学図書館は広い閲覧室や個人学習用のスペースに加え、電子書籍専用端末やオンラインアクセス用パソコン、AV機器などが整っています。自習に適した静かな環境をつくることもポイントです。
学校図書館は児童用の低い棚、色とりどりの本、座りやすいマットやソファなど親しみやすさを重視した設備が多いです。また教材の貸し出しや情報端末の設置も行われることが増えています。
このようにサービスや設備は利用者の年齢・目的に合わせて最適化されているのが特徴です。
大学図書館と学校図書館の資料の種類や利用できる人の違い
大学図書館は専門書や学術雑誌、研究論文、政府刊行物、さらには海外の学術資料まで幅広く所蔵しています。利用対象は原則として大学内の学生、教職員ですが、多くの大学図書館が地域住民にも一部開放している場合もあります。
また、大学図書館は電子データベースやオンラインジャーナルも充実しており、遠隔利用が可能な館もあります。
学校図書館は児童書や教科書、学習参考書、図鑑、絵本などが中心で、生徒が授業や読書のために利用します。利用者は図書館のある学校の児童生徒や教職員が主ですが、保護者が利用できる場合もあります。
図書資料の内容から利用者まで全体にわたり大学図書館と学校図書館は異なる特徴を持っているのがわかります。
大学図書館と学校図書館の違いをまとめた表
ポイント | 大学図書館 | 学校図書館 |
---|---|---|
対象利用者 | 大学生・教職員・研究者 | 小中高生・教職員 |
所蔵資料 | 専門書・研究論文・学術雑誌・電子データベース | 児童書・教科書・参考書・絵本・図鑑 |
サービス内容 | 研究支援・文献複写・データベース提供 研究相談 | 読書支援・学習支援・読書会・教材貸出 |
設備 | 閲覧室・個別学習スペース PC・AV機器完備 | 児童向け家具・親しみやすい内装 読み聞かせ空間 |
利用のしやすさ | 専門的で難しい資料も多い 高度な環境 | 子どもが使いやすい配慮 親しみやすい雰囲気 |