
決算書とは?基礎からわかりやすく解説
企業が1年間の経営成績や財政状態をまとめた書類を決算書と言います。決算書は企業の利益や損失、資産や負債の状態がわかる重要な書類で、主に貸借対照表(バランスシート)、損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(C/F)などで構成されます。
決算書は企業の年間の活動を数字で表し、投資家や取引先、銀行など外部の人が会社の健康状態を判断するための資料として使われます。
例えば、貸借対照表は会社の資産や負債、自己資本の状態を表し、損益計算書は売上や費用を通して利益がどれだけ出たかを示します。キャッシュフロー計算書はお金の流れがわかり、現金がどれだけ会社に残っているかを知ることができます。
ただ、決算書は専門用語も多く、初めて見ると少し難しく感じるかもしれません。そこで次に、決算書をチェックした正しいことを証明する書類「監査報告書」について解説します。
監査報告書って何?決算書との関係を詳しく説明
監査報告書は公認会計士や監査法人が決算書をチェックし、その内容に間違いや不正がないかを調べた結果をまとめた書類です。
企業の決算書が正確であることを第三者の専門家が証明するもので、「監査意見」とも呼ばれます。これによって、決算書を見る人はその内容を安心して信頼できます。
監査報告書には大きく4つの意見があります。
- 適正意見:決算書が法律や会計ルールに合っていると認められた場合
- 限定的意見:一部に問題はあるが全体的には信頼できる場合
- 不適正意見:決算書に問題が多く信頼できない場合
- 意見拒否:監査が十分にできず判断できない場合
このように監査報告書は会社の決算書の信頼性を高める役割があり、特に上場企業などでは必ず作成されます。
監査人が厳しくチェックしたことがわかるので、取引先や投資家にとって重要な書類となります。
決算書と監査報告書の違いを表で比較!わかりやすく整理
違いは多いですが、主要ポイントを表でまとめると次のようになります。
項目 | 決算書 | 監査報告書 |
---|---|---|
目的 | 企業の経済状態や経営成績を報告 | 決算書の信頼性を第三者が証明 |
作成者 | 企業の経理担当者や経営陣 | 公認会計士や監査法人の監査人 |
内容 | 貸借対照表、損益計算書などの財務諸表 | 監査の結論、監査意見、説明文 |
利用者 | 株主、経営者、取引先、金融機関など | 株主、投資家、金融機関、監督官庁など |
法的義務 | 会社法や税法に基づいて作成 | 上場企業は法的に監査義務あり |
このように、決算書は会社の成績表、監査報告書はその成績表が正確かどうかを証明する通知書のような役割と言えます。
どちらも会社の透明性を高め、信頼を築くために欠かせない書類です。
まとめ:決算書と監査報告書の違いを理解しよう
この記事では「決算書と監査報告書の違い」について解説しました。
決算書は会社の1年間の経営結果を数字でまとめた資料で、経済状況がわかります。
監査報告書はその決算書が専門家により正しく作られているかを調査し結果を伝える書類です。
この2つは密接に関わっていますが、目的や作成者、使う人が違うためそれぞれの役割をしっかり理解することが大切です。
会社の情報を正しく理解し、信頼度を見極めるために、決算書と監査報告書の違いを知っておくことはビジネスでも非常に役立ちます。ぜひこの記事を参考にしてみてください!
監査報告書の意見種類って、実はとても重要なんです。例えば「適正意見」が付くと決算書は正しいと認められますが、「限定的意見」や「不適正意見」が付くと企業には何か問題がある可能性があります。意見の種類は監査人の目で見た“信頼度の旗”のようなもので、投資家や銀行が会社をチェックするときの参考にしているんですよ。だから、監査報告書を読むときは、この意見種類に注目すると会社の状況が見えてきます。
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