
「質疑」と「質疑応答」の基本的な意味の違いについて
まずは「質疑」と「質疑応答」の言葉の意味から考えてみましょう。
質疑は「質問」と「疑問」を合わせた言葉で、主にあるテーマや問題について質問や疑問を投げかける行為を指します。会議や授業、裁判などさまざまな場面で使われ、相手に対して疑問点を明らかにするために質問をすることを意味します。
一方、質疑応答は質問(質疑)があった後に、それに対する答え(応答)を返す一連のやりとり全体を指しています。つまり、質問と返答のセットで、単なる質問だけでなくそれに対する回答も含みます。
まとめると、質疑は質問だけを指し、質疑応答は質問と回答のセットを意味するという違いがあるのです。
この違いを理解すると、議事録や会議の記録を書く時、どんな場面でどちらの言葉を使うべきか分かりやすくなります。
日常やビジネスでの「質疑」と「質疑応答」の使い分け方
次に、実際の日常生活やビジネスの場面でそれぞれがどう使われるかを見てみましょう。
たとえば、会議やセミナーで「質疑の時間があります」と言われた場合は、参加者が講演者や発表者に質問をする時間が用意されていることを意味します。これは質問だけを受け付ける時間ですよ、ということです。
一方、「質疑応答の時間があります」となると、質問をした側も、回答する側もいる双方向のやりとりが期待されます。講演者が質問に答えることでより理解が深まる場となるのです。
ビジネスシーンでも同じで、例えば報告書に「質疑が多かった」と書く場合は質問だけが多かったことを伝えていますが、「質疑応答が活発だった」と書くと、質問も回答も双方が活発に行われていた様子が伝わります。
つまり、質疑は質問主体、質疑応答は質問と回答の両方を含むやり取りだと考えられます。
「質疑」と「質疑応答」を理解するための見やすい比較表
最後に、わかりやすく両者の違いを表にまとめてみました。
項目 | 質疑 | 質疑応答 |
---|---|---|
意味 | 質問や疑問を投げかける行為 | 質問とそれに対する回答のやりとり |
構成 | 質問のみ | 質問+回答 |
使われる場面 | 質問を募る時や疑問点を挙げる時 | 質問と回答を含めた対話形式のやり取り |
例文 | 「質疑は10分程度です」 | 「質疑応答で疑問を解消しましょう」 |
このように違いを表で整理すると、言葉の持つ意味と使い方が明確になり、より正確にコミュニケーションをとることができます。
以上、「質疑」と「質疑応答」の違いについて解説しました。質問だけなのか、質問と回答まで含むのかという点に注目し使い分けることがポイントです。
「質疑応答」はよく会議や講演の後で見かけますが、実はこの言葉を深く掘り下げると、ただの質問と回答のやり取りだけでなく、相手とのコミュニケーションや理解を深める重要な時間であることが分かります。質問に対してただ答えるだけでなく、相手の意図をくんだり、さらに詳しく説明したりすることで、会話が双方向で成り立つのが「質疑応答」の魅力です。だからこそ、この時間が活発かどうかで、会議や授業の満足度が大きく変わるんですね。