
ポストモダンとは何か?
ポストモダンは、20世紀後半から現れた思想や文化の流れで、「現代の常識やルールに対して疑問を持ち、多様な価値観を認める」ことが特徴です。簡単に言うと、昔からの考え方だけではなく、色々な視点や意見があることを大切にします。
例えば、昔は「これは正しい」「あれは間違っている」とはっきり決めることが多かったのに対し、ポストモダンでは「絶対にこうだ」と決めつけることを避け、いろいろな見方ができるよねという考え方をします。
また、ポストモダンは社会や文化、芸術などに広がりを見せ、単純な真実やルールを疑い、複雑さや曖昧さを楽しむ傾向があります。つまり、決まりきった答えがひとつしかない世界についての考え方を変え、新鮮な視点を提示するのがポストモダンなのです。
構造主義とは何か?
構造主義は、主に20世紀前半から中盤にかけて発展した考え方で、「目に見えにくいルールや仕組み(構造)が、物事の意味や現象を形作っている」と考えます。
たとえば、言葉や社会のルール、人間の行動などは、目には見えないけど、一定の決まりごとや仕組みがあるということです。この仕組みを見つけることで、人間や社会のことがよく理解できると考えます。
構造主義は、言語学者のソシュールや人類学者のレヴィ=ストロースなどによって有名になりました。彼らは、文化や言葉の裏にある「構造」を探り、それらがどう働いているかを分析しました。
つまり、構造主義は世界を「見えないルールの集まり」としてとらえ、そのルールを理解しようとする学問の流れです。
ポストモダンと構造主義の違い
ポストモダンと構造主義は、どちらも20世紀に現れた思想ですが、考え方や目的が大きく違います。
まず構造主義は、「物事の裏にある共通のルールやパターンを発見し、それによって世界を説明しよう」とします。これは、ある意味で世の中の秘密を見つける探検隊のようなものです。
一方ポストモダンは、「そのルールやパターン自体が絶対ではなく、時や場所で違うし、変わることもある。だから一つの見方にとらわれるのは良くないよ」と考えます。
この違いをまとめると、構造主義は決まった構造を探し出すことに力を入れ、ポストモダンはその構造さえも疑い、多様な見方を許容するという姿勢です。
また、構造主義は理論的・分析的な方法が中心で、ポストモダンはその考え方に対する批判や、曖昧さ・多様性を重視するスタイルが強いです。
ポストモダンと構造主義の比較表
以上のように、構造主義はルールの発見を目指し、ポストモダンはそのルールすら疑うという対照的な考え方です。どちらも社会や文化を深く理解するための重要な考え方ですが、アプローチが違うので使い分けが求められます。
ポストモダンの面白さは、決まった答えやルールにこだわらず、多様な考え方や価値観を自由に楽しめるところです。例えば、学校の歴史の授業で「これが正しい歴史だ」と一つにまとめるよりも、いろんな人の意見や見方があることを知ることが大切だよという気持ちに近いんです。これは自由な発想を育てる上でとても役立ちます。
つまり、ポストモダンは「正しい答えはひとつじゃない」ということを教えてくれて、物事を柔軟に考える力を伸ばしてくれる考え方なんです。
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