
「張替え」と「貼り替え」の基本的な意味の違いとは?
まずは「張替え(はりかえ)」と「貼り替え(はりかえ)」の基本的な意味の違いをおさえましょう。
両方の言葉は読み方も似ており、日常会話や文章の中で混同されやすいものです。
しかし、細かく見ると使う場面やニュアンスに違いがあるため、正しく理解しておくと文章を書くときに役立ちます。
「張替え」は既に張ってあるものを新しいものに交換することを意味します。
例えば、壁紙や畳など古くなった素材を剥がして、新しい素材を張る行為が「張替え」です。
一方、「貼り替え」は貼ってあるものをはがして新しいものを貼ることですが、より貼る動作に焦点が置かれた言葉と言えます。
つまり、基本的には両者は似ていますが、「張替え」は仕上げとして新しいものに取り換えることが強調され、「貼り替え」は貼る具体的な動作の繰り返しを指すことがあります。
例を挙げてわかりやすく説明すると
例えば、古くなったカーテンやシールを取り除き、新品を付ける場合、「カーテンの張替え」や「シールの貼り替え」といった表現が使えます。
ただし、「張替え」は素材を取り換えるイメージが強く、「貼り替え」は貼る動作の繰り返し的な意味で使われることがあるため、
場面によって使い分けるのがおすすめです。
「張替え」と「貼り替え」の使われる具体的な場面の違い
では、どのような場面でそれぞれが使われるのかを具体的にみてみましょう。
- 張替え・・・壁紙、畳、カーテンの交換、新しい布を裁縫で張るときなどに使われることが多いです。
「畳の張替え」は畳の表面の素材を新しく交換することを意味します。 - 貼り替え・・・シールやステッカー、ポスターの貼り直し、ガラスフィルムの貼り替えや、玄関マットのシート貼り直しなど、
貼り付ける動作が重視される場合によく使われます。
つまり、「張替え」は物の交換を強調し、
「貼り替え」は貼る動作の繰り返しを強調するというイメージです。
これらは作業のニュアンスの違いでもあるので、使いたい場面で悩んだら、実際に行う作業の重点がどこにあるかで判断するとよいでしょう。
「張替え」と「貼り替え」の比較表
項目 | 張替え | 貼り替え |
---|---|---|
意味 | 既存のものをはがして新しいものに交換すること | 貼ってあるものをはがして再び貼ること |
使われる場所 | 壁紙、畳、カーテン、布など | シール、ポスター、フィルム、ステッカー |
ニュアンス | 交換や取り換えを強調 | 貼る動作や貼り直しを強調 |
よく使われる例 | 壁紙の張替え、畳の張替え | シールの貼り替え、ポスターの貼り替え |
小ネタ:張替えの言葉のルーツを探る
「張替え」という言葉の「張る」は、もともと布や紙をピンと伸ばして固定する意味があります。
古くから日本では、布を家の壁や窓枠にしっかり張る作業が日常にあり、その行為が丁寧に表されて「張替え」と使われるようになりました。
つまり、「張替え」は単に新しく貼るだけでなく、しっかりと固定し直すことに意味が込められているこうした由来を知ると、言葉のニュアンスや使い分けがより深く理解できて面白いですね。