
流紋岩と花崗岩の基本的な違いとは?
流紋岩(りゅうもんがん)と花崗岩(かこうがん)は、どちらも火成岩に分類される岩石です。火成岩とは、マグマや溶岩が冷えて固まってできた岩のことを言います。
しかし、流紋岩と花崗岩は見た目や成分、でき方に違いがあります。流紋岩は溶岩が地表近くで急速に冷えて固まった火山岩で、花崗岩は地下深くでゆっくり冷えて固まった深成岩に分類されます。
この違いにより、流紋岩は細かい結晶が多く、色が薄いことが多いのに対し、花崗岩は大きな結晶が見えやすく、ツヤや模様が美しいのが特徴です。どちらも美しい岩石ですが、できる環境が異なるため、自然の中での見られ方や利用方法にも違いが出ます。
流紋岩と花崗岩の成分と特徴の違い
成分の面では、流紋岩も花崗岩も主に石英(クォーツ)と長石を多く含みます。ですが、含まれる長石の種類や割合で細かな違いがあります。
流紋岩は主にカリ長石を多く含み、そのため色は白っぽいピンク色や灰白色になることが多いです。一方、花崗岩はカリ長石、斜長石、石英がバランスよく含まれ、白やピンク、灰色の筋や斑点模様が見られます。
硬さや耐久性については、どちらも硬くて丈夫ですが、花崗岩の方が大きな結晶のため建築資材や彫刻に最適とされています。流紋岩は細かい結晶でガラス質の部分を含むため、石材として使われることもありますがやや壊れやすい面もあります。
流紋岩と花崗岩のでき方の違い
流紋岩は火山からの溶岩が冷えて固まった火山岩です。溶岩が地表や地表近くで急速に冷えるため、小さな結晶がたくさんできて細かい組織になります。
対して、花崗岩は地下深くのマグマが長い時間をかけてゆっくり冷えて固まった深成岩。ゆっくり冷えるので結晶が大きく育ちます。
この違いから、流紋岩は火山地帯の溶岩流として見られる一方で、花崗岩は山の中の大きな岩体や地下の岩盤として存在することが多いです。また地表にある花崗岩は長い年月をかけて風化しつつ露出したものがほとんどです。
流紋岩と花崗岩の違いまとめ表
項目 | 流紋岩 | 花崗岩 |
---|---|---|
分類 | 火山岩(火成岩の一種) | 深成岩(火成岩の一種) |
でき方 | 地表付近の溶岩が急冷して固まる | 地下深部のマグマがゆっくり冷えて固まる |
結晶の大きさ | 非常に細かい | 大きくてはっきり見える |
主な成分 | カリ長石、石英、少量の黒雲母 | 石英、カリ長石、斜長石、黒雲母 |
色 | 白っぽい、ピンク味があることも | 白、ピンク、灰色など多様 |
利用例 | 装飾石、建築、工芸品 | 建築資材、彫刻、墓石 |
流紋岩って聞くと難しく感じますが、実は火山の溶岩が固まったものなんですよ。特に流紋岩は色が薄めで、ピンク色っぽいものもあって見た目がきれいです。花崗岩と似ていますが、こっちは地下でゆっくり固まって大きな結晶ができるのがポイント。火山ってただ怖いだけじゃなくて、こんな素敵な石を作る自然のアートなんだなあと思いますね。
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