
キャタピラーとは何か?
まずはキャタピラーについて説明します。キャタピラーとは、大きな重機や建設機械で使われるトラクターの一種で、特徴は“キャタピラ”という履帯を使っていることです。キャタピラは、タイヤの代わりに連続した金属製やゴム製のベルト状の足回りで、岩場やぬかるみなど、普通の車では動きにくい地面でも安定して走行できます。
このため、キャタピラーは泥や砂利、ぬかるみの多い工事現場や農業、森林の作業にもよく使われているのです。キャタピラーはアメリカの有名な建設機械メーカー「Caterpillar(キャタピラー社)」の名前でもあり、履帯式の重機全般を指すこともあります。
ただし、キャタピラーはショベルカーの一形態や走行部を指すこともあるため、その具体的な文脈や用途によって意味が少し変わってきます。
ショベルカーとは何か?
次にショベルカーについてです。ショベルカーとは、建設現場で土を掘ったり運んだりするための重機で、正式には「油圧ショベル」とも呼ばれます。ショベルカーは大きな腕(アーム)とバケット(ショベルの部分)を使って地面を掘り起こします。
走る部分はキャタピラやタイヤのものがありますが、多くの場合はキャタピラ式のものが多いです。キャタピラ式ショベルカーは安定性が高く、悪路でも動きやすいため人気があります。
ショベルカーの主な役割は、 土の掘削・撤去・積み込みで、重いものを運ぶことにはあまり使われません。
また、作業によってはバケットの代わりにハサミやブレーカーなどを装着し、多様な用途に使われることもあります。
キャタピラーとショベルカーの違いを表で比較
ここまで説明した内容をわかりやすく表で整理します。
項目 | キャタピラー | ショベルカー |
---|---|---|
意味 | 履帯(キャタピラ)を使う重機や輸送車全般 ※キャタピラー社のブランドも含む | 土を掘る重機(油圧ショベル)のこと |
走行部分 | キャタピラ(履帯式) | キャタピラ式(多い)またはタイヤ式 |
主な用途 | 悪路やぬかるみでも安定した走行が求められる作業全般 | 土の掘削や積み込み、撤去作業 |
メーカーの例 | キャタピラー社(メーカー名) | コマツ、日立建機、コベルコなど |
まとめ
まとめると、
まず「キャタピラー」は履帯を使った重機全般、さらにアメリカの大手建設機械メーカーの名前でもあります。
「ショベルカー」は主に土を掘るための油圧ショベルという重機で、その多くはキャタピラを使って走行しているので見た目が似ています。
つまり、キャタピラーは「履帯式の足回りやブランド名」を指すことが多く、ショベルカーは「土木作業用の掘削重機」を指す用語です。
混同しやすいですが、区別すると機械の機能や用途が理解しやすくなります。
これで「キャタピラーとショベルカーの違い」がはっきりわかると思います。
「キャタピラー」という言葉は、本来はアメリカの大手建設機械メーカーの名前ですが、日本では履帯(キャタピラ)を使った重機のことを総称して「キャタピラー」と呼ぶこともあります。面白いのは、この履帯が付いていると見た目が似るため、ショベルカーもよく「キャタピラー」と混同されることが多いです。つまり“キャタピラー=機械そのもの”というより“キャタピラという足回り”をイメージしている場合が多いんですね。こうした言葉の使い方のズレは、専門外の人が建設現場について話す時によく起きるんですよ。