
キャタピラとクローラーとは何か?基本の理解
建設機械や重機をよく見ると、車輪の代わりに「キャタピラ」や「クローラー」と呼ばれる部分があります。
これらは機械を地面にしっかり接地させて、安定して動かすための装置です。
しかし、「キャタピラ」と「クローラー」は似ているようで少し違います。
ここではその基本を解説します。
まず、キャタピラは、連結された金属製の板状のパーツが輪のようにつながっている装置を指します。
車両が動くと、この金属板が地面をつかみ、滑りにくくして安定した走行を可能にします。
一方、クローラーは、同じく連結されたパーツでできていますが、履帯式で車両全体を包み込むような構造を意味したり、時にはキャタピラの走行全体を指して使われることがあります。
つまり、キャタピラは「パーツそのもの」を指すことが多く、
クローラーは「履帯走行機構」やそれを備えた車両全体を指す意味もあるのです。
この違いを押さえておくことが、理解の第一歩となります。
キャタピラとクローラーの使い方の違いと例
次に実際にどう使われているか、具体例で理解しましょう。
キャタピラは、履帯を構成する個々のパーツを指すことが多いです。
例えば、整備士がキャタピラの部品交換をすると言うと、地面に接する金属製の板やゴム製のパーツ単体を交換することを意味します。
一方、クローラーは、その履帯を使った走行機構や、履帯式の車両全体を意味することが多いです。
たとえば、「クローラー運搬車」「クローラードーザー」などの名前で呼ばれる重機は、履帯を使って走る重機のことを指しています。
このため、クローラーは、履帯式の移動方法やその機械を表す上での言葉として使われることが多いのです。
つまり、キャタピラ=部品、クローラー=機構や機械全体と覚えるとわかりやすいでしょう。
キャタピラとクローラーの違いをまとめた表
用語 | 意味 | 使い方の例 | イメージ |
---|---|---|---|
キャタピラ | 履帯を構成する金属やゴムの個々のパーツ | キャタピラの部品交換をする キャタピラの破損をチェック | 履帯の中の細かいパーツ |
クローラー | 履帯式の走行機構や履帯車両全体 | クローラーで移動する重機 クローラー運搬車 | 履帯全体または履帯を使った機械 |
なぜ似た言葉があるのか?言葉の由来と使い分け
最後に、この二つの言葉の由来と使い分けについて説明します。
キャタピラは英語の「caterpillar」が語源で、その元の意味は「イモムシ」のことです。
イモムシの柔軟で連続した動きが履帯の動きと似ていることから、この名前がつきました。
日本では特に履帯を構成するパーツそのものや、その連結を意味して使われることが多いです。
一方クローラーは英語の「crawler」が語源で、「這うもの、ゆっくり動くもの」を意味します。
ここから履帯式の移動方法や、その機械全体を指す言葉として使われるようになりました。
そのためクローラーは履帯を備えた車両や機構の総称として使われることが多いです。
この違いで言葉のニュアンスや用途が少し変わるので注意が必要です。
以上のように、キャタピラは履帯の一部や構成パーツ、クローラーは履帯を使った走行方式や履帯車両を示します。
似ているようで役割が違うので、それぞれの使い方を理解して使い分けましょう。
キャタピラという言葉は、実は英語の「caterpillar」、つまり「イモムシ」から来ているんです。履帯がちょうどイモムシがゆっくりと動く様子に似ているため、この名前がつきました。さらに面白いのは、重機などの履帯を「キャタピラ」と呼ぶのは日本独特の使い方で、海外ではもっと広く「トラック」や「トレッド」などと言われます。こうした言葉の由来を知ると、機械や言葉の歴史も楽しくなりますね。
前の記事: « 全部事項証明書と登記識別情報の違いをわかりやすく解説!