
インターネット層とネットワーク層って何?
まずは「インターネット層」と「ネットワーク層」という言葉が何を指しているのかを理解しましょう。
ネットワーク層は、コンピュータ同士がデータを送受信するときに、どのルートでデータを届けるか決める役割の層です。これにより、例えば家のパソコンから遠くのサーバーまでデータが正しく届くようになっています。
一方、インターネット層は、インターネットで使われる特定のネットワーク層を指します。特に「TCP/IPモデル」の第3層がこのインターネット層にあたります。つまり、インターネット層はネットワーク層の一部で、インターネットでの通信を担当する特別な役割を果たしているのです。
両者は似ているようで少し視点が違うため混乱しやすいですが、まとめると「ネットワーク層」は広い意味でパケットのルーティングを担当し、「インターネット層」はその中でも特にTCP/IPでのネットワーク層を指す、と理解するのがポイントです。
インターネット層とネットワーク層の違いをわかりやすく解説
では、もう少し詳しく両者の違いを比較してみましょう。
ネットワーク層(OSIモデル)は、OSI参照モデルという7つの層に分けた通信モデルの第3層です。ここでは主に、
- データの経路制御(ルーティング)
- パケット転送
- 論理アドレス(例:IPアドレス)の管理
インターネット層(TCP/IPモデル)は、TCP/IPモデルの第3層にあたります。TCP/IPモデルは、実際のインターネット通信の基盤となるモデルで、ネットワーク層に相当するのがインターネット層です。
ここでは具体的にIP(Internet Protocol)が使われ、
- IPアドレスによる通信先の指定
- パケットの分割・再構築
- ルーティング
つまり、OSIモデルのネットワーク層は理論上の分類であり、多くのネットワーク技術を含みますが、インターネット層はTCP/IPモデルに特化し、実際のインターネット通信で用いられているネットワーク層のことを意味します。
表で比較!インターネット層とネットワーク層の主な違い
分類 | OSIモデルのネットワーク層 | TCP/IPモデルのインターネット層 |
---|---|---|
モデルの種類 | 理論的な7層モデルの第3層 | 実用的な4層モデルの第3層 |
主な役割 | ルーティング、パケット転送、論理アドレス管理 | IPアドレスを使ったパケットの送信、分割・再構築、ルーティング |
対応プロトコル | IP、IPX、AppleTalkなど複数 | 主にIP(IPv4、IPv6) |
使用場所 | 幅広いネットワーク技術に適用 | インターネット及びIPネットワーク上 |
まとめ:専門用語の違いをしっかり理解しよう
今回ご説明したように、「ネットワーク層」はネットワーク通信の仕組みを理論的に分けた7層モデル内の層で、
「インターネット層」はTCP/IPモデルという実際のインターネット通信で用いられるモデルの中の同じ役割の層を指します。
つまり、インターネット層はネットワーク層の一種で、インターネットを動かす技術に焦点を当てたものだと言えます。
この違いを覚えておくことで、ネットワークの仕組みを学ぶ際や、関連用語が出てきたときに混乱せずに理解が進みやすくなります。
ぜひ、今回の解説を参考にして、ITの世界をもっと楽しく学んでみてくださいね!
「IPアドレス」って、みんながネットで見たいページの住所みたいなものなんです。でも面白いのは、IPアドレスは世界中のコンピュータに必ず一つずつ割り当てられているから、まるでインターネット全体が大きな住所帳のよう!これがあるおかげで、データが正しい場所に届くんですよ。考えるとすごく壮大な仕組みですね!
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