
進学実績と進路実績とは何か?
学校や塾の『進学実績』『進路実績』という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
しかし、なんとなく似ている言葉だから同じ意味だと思っていませんか?
実はこの二つには明確な違いがあります。
ここでは中学生にもわかりやすく、それぞれの言葉の意味や使われ方の違いを詳しく解説します。
まずは簡単にそれぞれの意味をまとめると…
- 進学実績:学校や塾などから何人がどの学校や大学へ進学したかを示す数字や記録
- 進路実績:進学だけでなく、就職や専門学校への進学など、生徒が選んだ進路全般の記録
進学実績の特徴と見方について
進学実績は主にどの学校・大学へ進んだのかを表します。
例えば高校の進学実績では、卒業生の何割がどの大学に合格したかを書きます。
塾の場合は合格実績として使われることも多いです。
この数値を見ることで、どのくらいの学力レベルの学校や大学に進んでいるかがわかります。
ただし、注意したいのは進学実績は『最終的にどこに進学したか』が中心で、進学先の多様性や就職状況は含まれません。
例えば、同じ学校の生徒でも就職した人は進学実績には含まれないため、学校の全体像を知るには不十分な場合もあります。
具体的な例を挙げると、ある高校の2023年度進学実績は次のような表になります。
進学先 | 人数 | 割合(%) |
---|---|---|
国立大学 | 30 | 15% |
私立大学 | 100 | 50% |
短期大学 | 20 | 10% |
専門学校 | 30 | 15% |
就職 | 20 | 10% |
ここで注意が必要なのは進学実績においては通常『就職』は含まれない点です。
上の表では教育のわかりやすさのため職種別もまとめていますが、進学実績としては進学先データのみを指します。
進路実績の特徴と活用方法
進路実績は「進学以外の進路も含めた幅広い記録」です。
卒業後の生徒たちがどのような道を選んだのか、進学・就職・専門学校・留学など多様な選択を含んでいます。
学校や塾が生徒の全体像を紹介したい場合、進路実績を使うことが多いです。
例えば高校で、大学に進学せずに就職する生徒も多い場合、進学だけでなく全進路の状況を伝えたい時に使われます。
進路実績を見ることで、学校や塾の教育方針や生徒の進路傾向を理解できます。
また、進路実績は単なる数値だけでなく就職先の職種や専門分野への進学状況なども詳しく出されることがあります。これにより、より多角的に生徒の将来を見通すことが可能です。
進路実績の例を挙げると、次のような形で示されます。進路種類 人数 割合(%) 大学進学 130 65% 専門学校進学 30 15% 就職 40 20%
こうしたデータから、どの分野に興味がある生徒が多いかや、学校の進路指導の強みを把握することができます。
まとめ:どちらを重視すべきか?
最後に進学実績と進路実績の違いをまとめると、
- 進学実績:進学先のみを示し、学力レベルや合格先がわかる
- 進路実績:進学・就職など全ての進路を含み、生徒の将来の多様性がわかる
どちらを重視するかは、あなたが何を知りたいかで変わります。
例えば、大学進学の実績を細かく調べたいなら『進学実績』、学校全体の生徒の将来の道を知りたいなら『進路実績』をチェックしましょう。
就職先や専門的なキャリア、留学など多様な進路も含めて理解したい人は『進路実績』が特に役立ちます。
高校や塾選びの参考にするときは、
『表面だけの数字に惑わされず、両方の実績を比較してみることが大切』です。
これからの進路を考える際の材料としてぜひ役立ててください。
進学実績には、なぜ就職などの進路が含まれないのか知っていますか?
それは進学実績があくまで『どこに進学したか』を示すため、進学以外の選択肢は含まれないからです。
なので、就職した人は進学実績には反映されません。でも実際には就職も大事な進路ですよね。
そのため、学校の全体像を知るには進学実績だけでなく、進路実績もしっかり見ることがポイントなんです。
こうした違いを知っておくと、学校選びや塾選びで数字に惑わされにくくなりますよ。
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