
高等学校と高等部とは何か?
まずは「高等学校」と「高等部」の基本的な意味について理解しましょう。
「高等学校(こうとうがっこう)」は、義務教育が終わった後の学校で、中学校卒業後に通うことが多い学校です。一般的には3年間の学習期間があり、大学進学や就職のための基礎的な学力や技能を身につける場です。
一方、「高等部(こうとうぶ)」は、主に特別支援学校などの中に設けられる高等教育相当の部門のことを指しています。ここでは障がいのある生徒が、自分のペースで学習や実習を行いながら、社会での自立を目指します。
つまり、「高等学校」は一般的な高校を指し、「高等部」は特別支援教育の一環として設けられている高等教育の部門という違いがあります。
高等学校と高等部の主な違い
両者の違いをわかりやすく比較してみましょう。下の表をご覧ください。
項目 | 高等学校 | 高等部 |
---|---|---|
対象者 | 中学校卒業後の一般生徒 | 障がいのある生徒など特別支援が必要な生徒 |
設置場所 | 普通高校や専門高校など | 特別支援学校内に設置されることが多い |
学習内容 | 大学入試や就職を目指した一般教科 | 自立や社会参加を重視した実習・生活指導 |
修学年数 | 通常3年間 | 一般に3年間程度だが個別対応が多い |
このように、目的や学習内容・対象となる生徒が異なることが大きな違いです。
なぜ高等部が必要なのか?
「高等部」は、特別支援教育の重要な一環として位置づけられています。障がいを持つ生徒が中学校までの義務教育を終えた後、さらに社会で生きていくために必要な技能や知識をゆっくりと身につける場なのです。
一般の高校ではうまく対応できない個別のニーズやペースを尊重し、生活能力を高める教育や職業訓練を行います。これにより、生徒たちは自己肯定感を持ちながら社会参加へとつなげやすくなります。
高等部の存在は、障がいのある生徒にとって社会での自立を支える大切なステップと言えます。
「高等部」という言葉はあまり日常で普及していませんが、特別支援学校の中ではとても重要な役割を持っています。障がいがある生徒でも自分のペースで学べる環境を提供する場所として、高等部は社会参加の準備の場です。実は普通の高校とは全く異なる目的を持っているため、名前は似ているけれど全然違うんです。社会で自立するための大切な学びの場所、それが高等部なんですね。