
所見とは何か?基本を理解しよう
まずは所見について説明します。所見とは、観察や調査を行った後に、見たこと・感じたことをそのまま記録したものを指します。病院や研究の現場でよく使われる言葉で、例えば患者の症状や検査結果から得られた客観的な情報がこれにあたります。
所見は事実そのままの情報であり、主観や推測を含まず、ある意味“現場で見たものの記録”といえます。
例えば、医者が患者の顔色が悪い、熱がある、咳をしているなどを「所見」としてメモするイメージです。
このように観察したものをありのまま伝えることが所見の役割です。
考察とは何か?深く考えることの意味
一方、考察とは観察した内容(所見)を基に、自分の知識や経験を使ってその意味や原因、結果などを考え、推測すること
例えば、先ほどの患者の例で考えると、「顔色が悪いのは風邪がひどくなっているからかもしれない」「熱があるのは体がウイルスと戦っている証拠だろう」といった具合です。
考察は単なる事実の記録ではなく、背景や理由、関連性を深く掘り下げる作業です。
また、考察は間違っていることもありますが、それによって新しい発見のヒントや理解を深めることもあります。
所見と考察の違いをわかりやすく整理しよう
ここまでの説明を表にまとめてみましょう。項目 所見 考察 意味 観察や調査の結果、
見たままの記録所見を基に理由や意味を考え、推測 特徴 客観的、事実のみ 主観的、推測や解釈が入る 目的 現状の把握や報告 理解の深化や問題解決 例 体温が38℃、顔色が悪い 熱は感染症の可能性あり、
顔色の悪さは血行不良かも
このように所見と考察は役割が明確に違うため、レポートや報告書を書く時には両方を正しく使うことが大切です。
所見は客観的な情報の土台となり、考察はその情報を使って問題の理解や解決案を導き出す役割を果たします。
『考察』って聞くと難しく感じるかもしれませんが、実は私たちの日常でもよくやっています。例えば、友達が元気がないとき、「昨日寝不足だったのかな?」とか「何か悩みがあるのかも」と勝手に理由を考えますよね。これが考察の基本なんです。
ただの事実を集めるだけじゃなく、そこから『なぜ?』を探ることで、人や物事をもっとよく理解できるようになります。学校のレポートでも所見を書いた後は、ぜひ自分なりの考察も書いてみてください。
考察を深めることで、単なる報告があなたらしい意見や発見に変わりますよ!
前の記事: « 感想文と論文の違いとは?わかりやすく徹底解説!
次の記事: 感想文と鑑賞文の違いとは?わかりやすくポイントを解説! »