茶室にある「棚」とは何？棚と茶室の違いをわかりやすく解説！

棚と茶室の基本的な違いとは？

みなさんは「棚（たな）」と「茶室（ちゃしつ）」という言葉を聞いたことがありますか？どちらも日本の伝統文化に関係していますが、役割や意味は大きく異なります。

まず棚とは、ものを置いたり飾ったりするための「家具」のことです。棚は様々な形や大きさがあり、日常生活でもよく使われています。

一方、茶室とは、茶道を行うための特別な部屋や建物です。茶室は茶会（ちゃかい）を開くための空間であり、その中で棚も使われることがあります。

つまり、棚は家具の一種で、茶室は茶道を行うための部屋、この違いがまず押さえておきたいポイントです。

このように棚と茶室は内容が全く違いますが、実は茶室の中にも種類や役割が異なる「棚」が存在していて、それらは茶道の作法や美学を深めるためになくてはならないものです。

この記事では「棚」と「茶室」の違いを具体的に説明し、さらに茶室にある棚の特徴もご紹介します。

棚とは何？茶室で使われる棚の特徴を解説

棚は家具の一種で、本や茶道具、花瓶などを置くために使われます。

特に茶道の世界での棚は特別な意味を持ちます。茶室の中には「唐物棚（からものだな）」「腰掛棚（こしかけだな）」などいくつかの種類の棚があり、それぞれに名前が付き、使い方や形が決まっています。

例えば、唐物棚は中国の唐時代の物を模したデザインで、茶道具を飾るために使われます。腰掛棚は椅子のように使われたり、茶器を置く棚として活用されたりします。さまざまな棚を使うことで、茶会に奥深い雰囲気や美しさが生まれます。

また、棚は茶道の道具を美しく見せるために考えられたデザインが多く、木材の種類や作り方に高度な技術が使われています。茶室の中で棚は単なる置き場ではなく、芸術作品のようなものと考えられているのです。

棚の種類や形状は流派や茶会の形式によって異なることもありますので、茶道に興味がある人はぜひ覚えておくと良いでしょう。

茶室とは？棚との違いを中心に解説します

茶室は茶道を行うための特別な空間です。一般的には小さめの部屋で、床の間（とこのま）やにじり口（小さな出入り口）、そして先ほど説明した棚があります。

茶室の目的は「お茶を点てること」と「 guestsと心を通わせること」にあります。そのため、茶室の空間はシンプルで落ち着いたデザインが多く、材料や装飾にも細かいルールがあります。

茶室は建物の一部または独立した小屋で、茶道の精神を体現した場所です。そこに棚や床の間、掛け軸、花などが配置され、参加者が心地よい時間をすごせるよう工夫されています。

棚が茶室の中の家具の一つであるのに対し、茶室全体はその家具を含む空間全体を指します。

以下に、棚と茶室の違いを簡単にまとめた表を掲載します。

名称	意味・用途	形状	役割
棚	茶道具などを置く家具	様々なデザイン・形	道具の収納・装飾
茶室	茶道を行う部屋や建物	小さな部屋・建物	茶会の開催・精神の表現