【完全ガイド】DISTINCTとDISTINCTROWの違いを中学生にもわかる実例付きで徹底解説

---

はじめに：DISTINCTとDISTINCTROWの基本的な意味を知ろう

SQL の世界には似たような名前の機能がいくつかあります。その中でも DISTINCT と DISTINCTROW はよく混乱されがちですが、役割は大きく異なります。まず DISTINCT とは 重複している行を結果から取り除く機能です。たとえばある表から列を取り出したとき、値が同じ行は一つだけ表示されます。これにより集計や検索をすっきりさせるのが狙いです。
一方で DISTINCTROW は MySQL における拡張機能であり、特に複数のテーブルを結合して結果を作るときに使われることが多いです。DISTINCT が選択した列の値の重褄だけを見ているのに対して、DISTINCTROW は結合結果として現れる全体の“行”の重複を見て判定します。つまり同じ列の値が同じでも、結合元の行自体が異なる場合は別の行として扱われることがあります。実務ではこの続きが重要で、結合の仕方や選択する列によって結果が大きく変わることを理解しておく必要があります。
ここからは簡単な例を使って二つの概念の違いを段階的に追っていきます。

具体例で見る違い：同じテーブルと複数テーブルのケース

具体的な場面を想定して説明します。まず単一の表だけを扱う場合、DISTINCT は重複する値を取り除くことに主眼があります。例えば表が id と city の列を持っていて、city の値の重複を取り除きたいときには次のようになります：
SELECT DISTINCT city FROM customers; これで city の値は重複なく並びます。
これと同じ状況でも DISTINCTROW は基本的には同じ動作をしますが、疑似的に言えば「結合を前提にした重複排除」を意識している場面では挙動が変わることがあります。
では結合を使うとどうなるでしょう。次は customers テーブルと orders テーブルを結合して、顧客ごとに一意の行を取り出すケースです。これは非常に実務的で、データの関係性を正しく理解することが重要です。

able>観点DISTINCTDISTINCTROW備考重複の基準値の重複を排除結合後の行の重複を排除出力列の組み合わせに依存対象の列SELECT で指定した列の値結合結果全体の行列の組み合わせが影響適用範囲単一テーブル複数テーブルの結合設計次第互換性標準SQLにはないが普及中MySQL固有他DBで挙動が異なることがあるパフォーマンス場合により最適化可能結合の量に依存インデックス設計が重要ble>

この表を読むと、DISTINCT が「値の重複」を塞ぐのに対して、DISTINCTROW は「結合全体の行の重複」を見ていることが分かります。つまり、どの列を選ぶか、どのテーブルを結合するか、どのように出力を設計するかで結果が変わるのです。ここを意識してクエリを作ると、思い通りのデータを取り出せるようになります。
次の小さな演習として、同じテーブルだけでなく 2つのテーブルを使うケースを自分で作ってみると理解が深まります。

表と実例で見る違いの本質

結局のところ重要なのは「出力したい形」と「結合の有無」です。DISTINCT は列の値の重複だけを見ます。対して DISTINCTROW は結合結果全体の重複を対象にするため、同じ出力列を選んでも結果が変わることがあります。
たとえば売上データと顧客データを結合して「顧客ごとに一意の行」を取得したい場合、DISTINCTRow を使うと顧客行そのものの重複を避ける方向に動くことがあり、順序や他の列を選ぶかどうかで影響が出ます。実務ではこの挙動を事前にテストして「何を重複とみなすのか」を決めておくのがコツです。

ピックアップ解説

今日は DISTINCT と DISTINCTROW の話を深掘りしてみよう。私たちは学校の合唱コンクールの話を例えに使うことが多い。DISTINCTは『同じ音程の声を一つにする』感じだと想像してみて。合唱で同じ音を重ねて歌うのを避け、聴こえが同じものが複数あっても一つだけ響かせるイメージ。DISTINCTROWはそれにもう一段階、舞台全体の動きを見る感じ。合唱隊の各パートが別々のメンバーを含んでいる場合、同じ声だけを集めて一列に並べるのではなく、全体の並び順や組み合わせを見て重複を避ける。つまり、データベースの「視点」が違うわけだ。実務で困るのは結合の有無とどの列を選ぶかで結果が変わる瞬間。だから、結合をする前に「何を取り出したいのか」をはっきり決める練習をしよう。しっかり理解しておくと、複雑なデータの整理もスムーズになります。

---