
バーゼル法と廃棄物処理法とは何か?基本の理解を深めよう
私たちが日常生活や工場で出すゴミや廃棄物を処理するには、国や国際社会が定めたルールがあります。
その中でもよく聞くのが「バーゼル法」と「廃棄物処理法」です。
バーゼル法は国際的なルールで、有害な廃棄物が国境を越えて不適切に運ばれたりするのを防ぐための法律です。一方、廃棄物処理法は日本国内での廃棄物の収集・運搬・処理に関する法律となります。
まずはこの2つが対象とする範囲や役割の違いを理解しましょう。
バーゼル法と廃棄物処理法の主な違い|国際ルールと国内ルールの違いを表で比較
バーゼル法は1989年に国連で採択された国際条約で、有害廃棄物の
越境移動とその処分の規制を目的としています。
日本を含む多くの国が加盟しており、国境を越えた廃棄物取引をルール化。
一方、廃棄物処理法は日本の法律で、国内で出される廃棄物の取り扱い方法を示します。
下の表で主な違いを整理してみましょう。
項目 | バーゼル法 | 廃棄物処理法 |
---|---|---|
対象範囲 | 国境を越える有害廃棄物 | 日本国内の廃棄物全般 |
目的 | 不正な輸出入防止・環境保護 | 廃棄物の適正処理・再利用促進 |
適用対象 | 廃棄物の国際取引 | 廃棄物の収集、運搬、処理、最終処分 |
制定年 | 1989年(国連条約) | 1970年(日本国内法) |
施行国 | 加盟国多数(日本含む) | 日本国内のみ |
このように、バーゼル法は国をまたぐ有害廃棄物の移動をコントロールする国際ルール、
廃棄物処理法は日本国内で廃棄物をどう扱うかの法律と言えます。
なぜバーゼル法と廃棄物処理法が必要?廃棄物問題の背景と目的
生活や産業が活発になる中で、廃棄物の量と種類は増え続け、
その中には有害なものも多いです。
これを適切に処理しないと環境破壊や健康被害が起きる可能性があるため、
国際的にも国内的にもルール作りが進みました。
バーゼル法導入の背景には、廃棄物を安易に発展途上国に押しつけたりする問題がありました。
そうした不法な廃棄物の輸出入を防ぎ、環境負荷を減らすのが狙いです。
一方、日本の廃棄物処理法は国内での適正な
廃棄物の収集・処理体制を確立し、
リサイクルや資源の有効活用も推進しています。
これらの法律があることで、私たちの住む環境や地球が守られているのです。
まとめ:バーゼル法と廃棄物処理法は目的も対象も違う法律
今回ご紹介したように、バーゼル法は「国際的な有害廃棄物のやり取りを規制」し、
廃棄物処理法は「日本国内の廃棄物を適切に処理するための法律」となっています。
どちらも環境を守り、廃棄物問題を改善するために欠かせないルールですが、
覚えておくべきポイントは対象が国際か国内か、
そして扱う廃棄物の範囲や目的が異なるということです。
これからも環境問題に関心を持ち、法律の役割を理解しておくことが大切ですね。
バーゼル法は有害廃棄物の国境を越えた移動を規制する国際条約です。実は、発展途上国へ先進国からゴミを送るケースが多く、環境被害や健康問題を引き起こすことが問題視されてきました。そんな背景から生まれたのがバーゼル法。これで不法な廃棄物輸出を減らし、環境を守ろうという国際的な取り組みなのです。皆さんが使うスマホなどにも有害な廃棄物が含まれているので、この法律はとても重要なんですよ!
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