
シュルレアリスムとシュールレアリスム、どちらが正しい?
皆さんは「シュルレアリスム」と「シュールレアリスム」、どちらの言葉を見たり聞いたりしたことがありますか?
実は、どちらも同じフランス語の“surréalisme”を日本語表記した言葉ですが、正しい表記と使い分けが少しややこしいのです。
シュルレアリスムとシュールレアリスムの違いは主に「表記の正確さ」にあります。
この二つはどちらも意味は同じで、1920年代にフランスで生まれた芸術運動「超現実主義」を指す言葉です。
しかし、正しいフランス語の発音に近いのは「シュルレアリスム」です。
一方、「シュールレアリスム」は日本語の読みやすさや発音のしやすさから一部で使われていますが、厳密には誤りに近い表記です。
これらの違いを知っておくことで、文章を書く時に自信を持って正しい言葉を使えますし、作品の解説や理解もより深まります。
シュルレアリスムとは何か?
シュルレアリスムとは1924年頃から始まった芸術・文学の運動で、「超現実主義」と訳されます。
この言葉はフランス語の“sur”(超える)と“réalisme”(現実主義)が合わさったもので、
従来の現実世界を超えた想像・夢・無意識の世界を表現することを目指しています。
特徴としては、夢のような不思議なイメージ、論理を超えた自由な発想、無意識の探求が挙げられます。
代表的な作家や画家にはアンドレ・ブルトン(詩人)、サルバドール・ダリ(画家)などがいます。
彼らは「理性」だけでなく「無意識」の声に耳を傾け、新しい芸術表現を目指しました。
この運動は絵画だけでなく、文学、映像、写真、映画など多方面に影響を与えています。
現代の芸術やポップカルチャーにも大きな影響を残している重要なムーブメントです。
シュールレアリスムはなぜ間違い?
「シュールレアリスム」と書かれたり呼ばれたりすることも多いですが、これは厳密には正しい表記ではありません。
フランス語のsurréalismeの正しいカタカナ表記は外来語標準表記に則り「シュルレアリスム」となります。
なぜ「シュール」が間違いかというと日本語の音韻構造によるものです。
「シュル」は「sur」の音に近いですが、「シュール」は「sûr」という別のフランス語で「確かな」という意味の言葉の音に近づいてしまうため、混乱を招きます。
また、「ル」が長く伸ばされる書き方はフランス語の発音を忠実に再現していません。
だからこそ、正式な文章や学術の場では必ず「シュルレアリスム」と表記されます。
しかし、音の響きとして「シュールレアリスム」の方が言いやすいことから、日常会話やカジュアルな場で使われることもあるので覚えておくと便利です。
シュルレアリスムとシュールレアリスムのまとめ表
表記 | 正確さ | 発音の近さ | 使われる場面 | 意味 |
---|---|---|---|---|
シュルレアリスム | 正しい | フランス語に近い | 正式な文章・学術・書籍 | 超現実主義の芸術運動 |
シュールレアリスム | 誤りに近い | 誤解を招きやすい | 日常会話・一部メディア | 同じく超現実主義を指す |
このように「シュルレアリスム」が正しい表記であることを覚えておきましょう。
間違えやすいですが、一度覚えるととても簡単です。
以上、シュルレアリスムとシュールレアリスムの違いについての説明でした。
正しい知識で話題の芸術運動をより身近に感じてみてくださいね!
シュルレアリスムの名前を聞くと、なんだか難しい芸術運動のように感じますよね。でも実は、「シュルレアリスム」という言葉の中に面白い秘密があります。
この言葉はフランス語の「sur」(超える)と「réalisme」(現実主義)が合わさったもので、つまり「現実を超えた世界」を意味しているんです。
夢の中のような不思議な世界や、理屈では説明できない想像の世界を表現するために使われているんですよ。
だから、シュルレアリスムの作品を見たり読むと、ちょっと変わった世界に迷い込んだ気分になれるんです。
まさに、言葉の意味も作品の雰囲気もチョット変わっていて、とっても面白いんですよね。
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