
罹災届出証明と罹災証明とは何か?
災害にあった時に役立つ書類の中で、特に重要なのが罹災届出証明と罹災証明です。どちらも災害に遭った事実を証明する書類ですが、目的や使い道には違いがあります。
まず罹災届出証明は、災害に遭ったことを市町村に届け出たことを証明するための書類です。つまり、被災者が「自分は災害に遭いました」と役所に申告した際に発行されます。
一方、罹災証明は、被害の程度を確認し正式に認定された証明書で、被害の状況に応じて支援や補助金を受け取るときに使われます。
簡単に言うと、罹災届出証明は「届け出たよ」という受付の証明、罹災証明は「被害がこれだけ認められましたよ」という認定の証明です。
罹災届出証明と罹災証明の具体的な違い
罹災届出証明と罹災証明の違いをわかりやすくまとめると以下のようになります。
書類名 | 目的 | 発行主体 | 内容 | 利用シーン |
---|---|---|---|---|
罹災届出証明 | 災害に遭った事実の届け出の証明 | 市町村役場等 | 災害に遭った日時・場所・本人の申し出の証明 | 災害の受付確認や一時的な証明 |
罹災証明 | 被害の程度を公式に証明 | 市町村役場等の現地調査の上で発行 | 被災の状況評価(全壊・半壊など) | 補助金申請・保険手続きなど正式手続き |
この表を見ると、罹災届出証明はまず最初に提出する書類で、罹災証明はその後の正式な調査や申請に必要な書類だとわかります。
実際には災害後すぐに罹災届出証明を提出し、後日役所の担当者が被害を調査し罹災証明を発行します。
災害時に役立つ両者の使い方と注意点
災害に遭った際には罹災届出証明をまず役所に提出し、被害の詳細な調査を依頼します。
その後、役所の担当者が現地調査を行い、損害が認定されれば罹災証明が発行されます。これによって、国や自治体からの支援制度を利用したり、保険会社に被害を届け出ることが可能になります。
注意したいのは、罹災届出証明はあくまで届け出た証明であり、単独では補助金などの申請に不十分なことが多い点です。また、罹災証明の内容と実際の被害状況が異なる場合は再調査を申し出ることもできます。
さらに、罹災証明は発行された後も原本を大切に保管し、必要に応じてコピーを提出することが求められます。
実は、罹災証明を受け取るためには役所の職員が被害の現地調査をするのですが、そこでの評価が被災者の感覚とずれることもあります。例えば、自分では家が大きく損傷したと思っても、公式な調査では“半壊”扱いにとどまるケースも。そんな時は再調査を依頼できるので、あきらめずに申請しましょう。役所の調査員もできるだけ正確に判断しようと努力していますが、立場の違いから評価に差が出ることは覚えておくといいですよ。
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