
ルート営業と代理店営業とは?基本の違いを理解しよう
営業の仕事には様々な種類がありますが、その中でも「ルート営業」と「代理店営業」はよく混同されやすい種類です。
ルート営業は、企業が既に取引のあるお客様や決まったルート(流れ)に沿って営業活動を行うスタイルを指します。たとえば、商品を繰り返し購入してくれるお得意様に定期的に訪問して、新商品の紹介やフォローアップを行う営業のことです。
一方、代理店営業は、商品の販売を代理してくれる仲介業者(代理店)を開拓し、その代理店を通して商品を広く販売していく営業の方法です。代理店からエンドユーザーへ販売されるため、企業が直接接触するのは代理店のみとなります。
このように、ルート営業は既存のお客様との関係維持と深耕がメイン、代理店営業は新規代理店開拓や代理店との関係構築が中心という違いがあります。
仕事内容の違いから見るルート営業と代理店営業の特徴
ルート営業では、主にお客様先を定期訪問して商品の補充や提案営業を行います。お客様との信頼関係が大切で、長い付き合いの中でニーズを掴んで提案内容を変えていくことが求められます。お客様が既に商品を知っていたり使っていたりしていることが多いため、関係の維持・強化に力を入れる仕事です。
対して、代理店営業は商品を代理店に販売・提供し、代理店がさらに顧客に商品を販売します。そのため代理店選びや契約交渉が重要な業務となります。代理店と良好な関係を作ることで、販売網を広げられ、効率的に販路拡大が図れます。
下表は両者の特徴を簡単に比較したものです。ポイント ルート営業 代理店営業 主な相手 既存顧客 代理店・販売パートナー 仕事内容 商品供給・フォロー営業 代理店開拓・契約交渉 営業方法 定期訪問と関係維持 関係構築と販売支援 目標 顧客満足度向上と継続購入 代理店拡大と売上増加
違いを理解した上での営業スタイルの選び方
自分に合った営業スタイルを選ぶときは、仕事の内容や向き不向きを考えることが重要です。
ルート営業はお客様と密に関わるため、コミュニケーション力や信頼関係をじっくり築くことが好きな人に向いています。商品に詳しくなり、顧客の細かいニーズに応えていくやりがいを感じられます。
代理店営業は新しい取引先を見つけて契約を結ぶため、交渉力や人脈づくりが得意な人に適しています。広い販売網の構築や戦略的な営業活動が好きな人におすすめです。
また業界や会社によっては両方の営業を組み合わせていることもありますので、仕事内容と自分のスキルを照らし合わせて選びましょう。
まとめると、ルート営業は既存顧客との関係強化に注力し、代理店営業は新しい代理店開拓とパートナーシップ構築に注力する営業スタイルという違いがあります。
営業の種類としての違いをしっかり理解して、自分に合った働き方を見つけてください。
ルート営業の面白いポイントは、訪問するお客様と長期にわたって関係を築けるところです。単に商品を売るだけでなく、信頼関係が深まるとお客様からの要望を早く聞けたり、困った時に相談されたりすることもあります。これは代理店営業のように新規開拓ばかりだと得られにくい体験です。だからこそルート営業は、人とじっくり向き合うのが好きな人にぴったりなんですね。
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