
事業収支と資金収支の基本的な違いとは?
ビジネスや経営の世界では、「事業収支」と「資金収支」という言葉をよく耳にします。
どちらも似たような響きですが、実は全く違う意味を持ち、それぞれ重要な役割があります。
事業収支は、事業活動でどれだけ儲かったかや損したかを示す指標です。
売上や経費、利益などが含まれ、会社の経営成績を表します。
一方、資金収支は、会社の現金の出入りに注目した数字で、実際にお金が入ってきたり出ていったりしたことを示します。
たとえば、借入金の返済や設備投資の支払いも含まれます。
この2つを区別することは、ビジネスの資金管理や経営判断に欠かせません。
どちらかだけを見ると、会社のお金の流れや儲けが正確に把握できないこともあります。
事業収支の詳細解説と具体例
事業収支は、企業の営業活動がどれほど利益を生み出しているかを示すものです。
売上高から、商品を作るための原材料費や人件費、販売費用などの経費を差し引きます。
これにより、営業利益や経常利益などが算出されます。
例えば、ある会社が1ヶ月に商品を売って100万円の売上があったとしましょう。
一方で、その商品を作るための材料費や社員の給料などで80万円かかった場合、
事業収支は100万円-80万円=20万円のプラスとなります。
つまり、この期間の事業活動は20万円の利益が出ているとわかります。
この利益は、経営がうまくいっているかを示す大切な指標です。
しかし、事業収支は実際の現金の動きとは違う場合があるため注意が必要です。
売上があっても、そのお金がすぐに手元に入らないこともあるからです。
資金収支の詳細解説と具体例
資金収支は、企業の現金の実際の流れを表す数字です。
売上の入金や経費の支払い、借入金の増減など、現金が会社に入ってきたり出て行ったりしたものを記録します。
例えば、先ほどの会社が100万円の売上があったとしても、その内50万円しか現金で回収できていなければ、資金収支では入金は50万円分だけと考えます。
逆に、買掛金の支払いなどがこの期間に70万円あれば、それは資金の支出としてカウントされます。
このように資金収支は会社の手元資金がどれだけ増えたり減ったりしたかを示すため、資金繰りや支払い能力を判断するのに役立ちます。
資金収支がマイナスだと、実際に現金が不足する可能性があるので注意が必要です。
事業収支と資金収支の比較表
まとめ:両方の視点を使ってしっかり経営を!
このように、事業収支と資金収支はどちらも会社の経営を考える上で非常に重要です。
事業収支は会社が儲かっているかどうかを示し、
資金収支は実際に手元にあるお金の状況を明らかにします。
経営者や会社の担当者は、両方の数字をよく見て、
利益は出ているのに資金繰りが苦しい、というような状況を避けなければなりません。
これを理解することで、より健全な経営判断ができるようになります。
ぜひこの違いを押さえて、あなたのビジネスでも役立ててください!
「資金収支」という言葉を聞くと、単純に“お金の出入り”だと思いがちですが、実は資金収支を見るだけでは会社の利益状況がわからないって知っていましたか?
例えば、売上が多くてもお客さんからすぐにお金をもらえなければ、資金収支は良くならないのです。
この『現金の流れ』に着目する資金収支は、会社が実際に支払いを行い、資金繰りをうまくやっていけるかどうかを判断する大切なポイントなんです。
だから経営者は、利益だけでなく資金収支も細かくチェックしています。
お金がなければ黒字でも倒産しかねない、というのはこのためです。