
固有状態とは何か?
量子力学の世界では、固有状態という言葉がよく使われます。固有状態とは、ある観測量(例えばエネルギーや位置など)に対応する特別な量子状態のことを指します。これは、観測量を観測したときに、結果が確定している状態とも言えます。
たとえば、エネルギー固有状態であれば、その状態のエネルギーは観測しても変わらず、はっきりと決まっています。
もう少しイメージしやすく言うと、ピアノの鍵盤で言えば、固有状態は一つ一つの鍵盤の音にあたります。鍵盤を押すと決まった音が出ますよね?それが固有状態のイメージです。
このように固有状態は「決まった値を持つ量子状態」という意味があります。なので、量子力学の問題を解く時にはまず固有状態を見つけることが大切です。
量子状態とは何か?
量子状態は、量子力学における物理系の状態全般を表します。つまり、固有状態も量子状態の一種ですが、量子状態はもっと広い意味を持ちます。
量子状態は波動関数や状態ベクトルで表され、物理的な情報を含んでいます。例えば、位置や運動量のような観測量の確率的な情報がこの量子状態に含まれています。
量子状態は一般に複数の固有状態を重ね合わせたものになる場合が多いです。たとえば、前述のピアノの例で言うと、複数の鍵盤を同時に少しずつ押したイメージで、複雑な音が作られます。
この重ね合わせは量子力学の大きな特徴の一つで、たとえば電子が複数の場所に同時にいるように見えるのは、量子状態がいくつもの固有状態を重ねた状態だからです。
固有状態と量子状態の違いまとめ
ここまでの説明を踏まえて、固有状態と量子状態の違いを表でまとめます。
つまり、固有状態は量子状態の中の特別な状態であり、量子状態は固有状態の重ね合わせなども含むもっと広い概念なのです。
身近な例で言えば、きちんと決まった1つの鍵盤(固有状態)を弾くのに対して、複数の鍵盤を同時にちょっとずつ押して作る音(量子状態)があるというイメージが分かりやすいでしょう。
これらの違いを理解すると、量子力学の基本的な考え方がよりクリアに感じられるはずです。
ぜひ量子力学の勉強を進める際に役立ててみてください!
「固有状態」という言葉は、一見難しそうですが、実は日常の例えでイメージしやすいんです。例えば、ピアノのある一つの鍵盤が押された時の音が決まっているのと同じで、固有状態は"決まった値"を持つ量子の状態を表します。ところが量子の世界はそれだけじゃなくて、複数の固有状態が混ざり合った状態も普通にあるんです。そこが面白いポイントで、まるで複数の鍵盤を指で同時に押すように、多くの可能性が重なり合い、私たちには不思議な現象として現れます。この混ざり合いのことを量子状態と呼びます。なので固有状態は量子状態の中の特別な一つのケースと言えるんですよ。
前の記事: « 場の量子論と量子力学の違いを中学生でもわかるように徹底解説!
次の記事: 波動関数と軌道関数の違いとは?わかりやすく解説! »