
出生率と完結出生児数の基本的な意味の違い
日本の人口や子どもの数について話題になるとき、「出生率」と「完結出生児数」という言葉をよく聞きます。
でも、これらは同じものではなく、それぞれ意味が違うので注意が必要です。
まず、出生率とは、その年に生まれた赤ちゃん(関連記事:子育てはアマゾンに任せよ!アマゾンのらくらくベビーとは?その便利すぎる使い方)の数をもとに、人口に対する割合を表したものです。例えば1年間に生まれた赤ちゃんの数を、1000人あたりで計算します。
一方の完結出生児数は、女性が一生の間に産む子どもの平均の数を指します。つまり、一人の女性が「これから子どもをもう産まない」となるまでに産む子どもの数を示しています。
このように、出生率はある年単位の割合、完結出生児数は個人の人生単位の平均という違いがあります。
出生率と完結出生児数の測り方と特徴の違い
出生率は毎年発表される統計から、1年間に生まれた赤ちゃんの数を使って計算されます。
簡単に言うと、人口1000人に対して何人赤ちゃんが生まれたかを示した値です。
ですから、出生率は年ごとの人口の増減や社会の状況を知るのに役立ちます。
一方、完結出生児数は、女性の全生涯を通して数えられます。これは、出生率のデータからではすぐにわからず、長い期間の調査や統計が必要です。
女性の世代ごとに平均して何人の子どもを産むかの予測や実績をまとめたものです。
特徴としては、出生率は「現在の赤ちゃんの数」を反映しますが、完結出生児数は「女性の将来や過去の生涯にわたる子ども数」を把握できる指標です。
出生率と完結出生児数の違いがもたらす社会的な影響
この2つの違いは、人口問題や政策の考え方に大きな影響を与えます。
出生率が下がると「今年の赤ちゃんの数が少ない」ということになるため、すぐに人口の増減に関わってきます。
しかし、完結出生児数が少ないと、長い目で見た場合に女性の世代が少人数になるという意味で、数十年後の日本の人口減少の予測に役立ちます。
日本では出生率はここ数十年低下し続けていますが、完結出生児数も低いため、将来の人口減少や高齢化が進むと考えられています。
したがって、出生率の変化を見ながら政策は短期的に対応しつつ、完結出生児数の動向から将来の人口構造を予測して長期的な対策を立てるのが大切なのです。
出生率と完結出生児数の比較表
まとめ
出生率と完結出生児数は似ているようで、全く違う角度から日本の人口を理解する指標です。
出生率は短期的な子どもの数を示し、完結出生児数は女性の生涯を通じた子どもの平均数を教えてくれます。
どちらも人口問題や政策を考える上で大切な情報なので、数字の意味や違いを正しく理解しておくことが必要です。
この2つの指標を上手に活用して、未来の社会や人口の変化について考えてみましょう。
出生率という言葉はよく耳にしますが、実は数字が変動しやすいことをご存知ですか?
例えば、震災や経済の不安定さがあった年は赤ちゃんが減ることもあります。
でも出生率は「その年だけ」の数字なので、必ずしも女性がたくさんの子どもを産むわけではありません。
だからこそ、出生率と対になる「完結出生児数」という、女性個人の生涯の子ども数を見る指標が重要になるんです。
この二つの違いを知ることで、ただの数字以上に深い社会の動きを理解できるようになりますよ。
次の記事: 保護者会と懇談会の違いは?目的や内容をわかりやすく解説! »