
自己証明書と認証局って何?基本を押さえよう
インターネットを安全に使うためには、SSL証明書というものが必要です。
このSSL証明書には主に「自己証明書」と「認証局(CA)発行の証明書」の2種類があります。
まずはこの2つがどんなものかを理解しましょう。
自己証明書は、自分で自分のサイトの安全性を証明するために作る証明書です。
誰か第三者に確認してもらうわけではなく、自分の力で証明しているのが特徴です。
つまり、信用の根拠が自分にしかないということです。
一方、認証局(CA)発行の証明書は、世界中に信頼されている信用機関が発行するものです。
この認証局は厳しい審査や確認を行い、安全性を保証しています。
だから、認証局の証明書があるサイトは、ブラウザが安全だと判断し、鍵マークが表示されるのです。
このように、自己証明書は自己完結型、認証局証明書は第三者保証型と覚えると分かりやすいです。
自己証明書と認証局の違いを具体的に比較!知っておくべきポイント
それでは自己証明書と認証局発行証明書の違いを、わかりやすい表で比較してみましょう。
ポイント | 自己証明書 | 認証局発行証明書 |
---|---|---|
発行者 | 自分自身 | 信頼された第三者(認証局) |
信頼性 | 低い(自分だけの保証) | 高い(第三者による保証) |
導入コスト | 無料で簡単に作れる | 有料が多いが無料のものもある |
使用目的 | 開発やテストなど限定的な使用向き | 公式サイトや商用サイトなど広く一般公開する場合 |
ブラウザの表示 | 警告が出ることが多い | 安全なサイトとして表示される |
このように自己証明書はコストがかからずすぐ作れますが、利用者から見ると信用できないものとして警告が表示されることが多いです。
認証局の証明書は審査があって発行されるため信頼が厚く、一般的なサイトの安全マークとイコールの存在です。
サイト運営の目的によって、どちらを使うかを選ぶことが大切です。
なぜ認証局が必要?インターネットの安全を守る仕組み
そもそもインターネット上では、だれが運営しているのか分からないサイトも多いです。
そこで認証局(CA)という機関が入ることで、安全なやりとりができる仕組みが成り立っています。
認証局はサイトの運営者の身元を厳しく確認し、問題がなければ証明書を発行します。
これにより利用者は、その証明書を見て「このサイトは信頼できる」と判断できます。
自己証明書だと自分で身元を証明しているため、訪問者にとっては本当に安全かどうか分かりません。
だからブラウザの警告が出てしまうのです。
認証局自身も厳しい基準とルールを守っているため、利用者が安心してネットを使える「信頼の橋渡し」の役割を果たしています。
この仕組みがあるからこそ、インターネット上でクレジットカード情報や個人情報を安全に送れるのです。
つまり、認証局はネットの安全を守る縁の下の力持ち、とても重要な存在なのです。
自己証明書というと、「え、自分で証明するって怪しいの?」と思うかもしれませんね。実は自己証明書は、例えばテスト用のサイトや勉強用の環境でよく使われます。
なぜなら、発行にお金がかからず、すぐ作れるからです。でも、実際にその証明書を見たブラウザは「知らない人が証明してるから警告を出すよ」と教えてくれます。
面白いのは、社内ネットワークで使うときは自己証明書でも問題なく、外に公開するかどうかで扱いが変わることです。現場の事情で使い分けることが多いので、自己証明書は決して悪いものではないんですよ。