
大規模修繕と改築、基本的な違いとは?
みなさんは「大規模修繕」と「改築」の違いをご存知でしょうか?どちらも建物に関わる言葉ですが、その意味や目的には大きな違いがあります。
大規模修繕とは、建物の劣化や傷みを直して、本来の機能や見た目を長く保つために行う工事のことをいいます。
たとえば、外壁のヒビを直したり、屋根の防水シートを張り替えたり、設備の一部を修理したりすることが含まれます。
建物を壊さずに、今あるものをしっかりと手入れして、長く安心して使えるようにするイメージです。
一方、改築とは、建物の構造や間取りを変えたり、増築したりすることで、
古くなった建物を新しく大きくしたり、間取りを変えたりする工事です。時には建物の一部を取り壊して新しい部分を作ることもあります。
つまり、ただ直すだけでなく、建物の使い勝手や形を大きく変えることが多いのです。
このように、大規模修繕は“修理”、改築は“作り替えや変形”と覚えるとわかりやすいですね。
大規模修繕と改築の工事内容の違いを詳しく見てみよう
具体的にどのような工事が「大規模修繕」と「改築」に当てはまるのでしょうか?
大規模修繕ではたとえば以下のような作業が行われます。
- 外壁の塗装や補修
- 屋根の防水工事
- エレベーターや給排水設備の部品交換
- バルコニーの防水工事
- 共有部分の修理やメンテナンス
これらは建物の劣化を直し、より長持ちさせることが目的です。
改築では、例えば次のような工事が含まれます。
- 間取りの変更や部屋の増設
- 建物の増築や形の変更
- 古い建物の一部や全部の取り壊し
- 耐震補強を含めた建物構造の大幅な改造
建物そのものの形や機能を変える「作り替え」に近い工事と言えます。
表にまとめると以下のようになります。
ピックアップ解説
大規模修繕という言葉は、なんだか大がかりなメンテナンスをイメージしますよね。でも実は、マンションやビルなどで10〜15年ごとに計画的に行う"健康診断"のようなものなんです。
定期的に行うことで、壁のヒビを早期発見・修理したり、雨漏りを防ぐ防水工事をしたりします。これにより建物の寿命がグッと伸び、住んでいる人も安心できるんです。
また大規模修繕では美観もよみがえり、建物の価値も下がりにくくなります。だから「また住みたい」「貸したい」と思われるんですね。