
監査報告と監査報告書って何?基本の意味を理解しよう
企業や団体でお金の流れや業務が正しく行われているかをチェックする仕事を「監査」と言います。
その結果を伝えるものが「監査報告」や「監査報告書」です。
でも、この二つは何が違うのか分かりにくいですよね。
まずは言葉の意味を簡単におさえましょう。
・監査報告は、監査の結果や内容を口頭や簡単な形で報告すること
・監査報告書は、監査の結果をきちんと文章にまとめた正式な文書のこと
つまり、監査報告は話し言葉や簡単な説明、監査報告書は形に残す文書での報告と考えられます。
次の章で詳しく見ていきましょう。
監査報告と監査報告書の違いを具体的に解説!ポイントは「形式」と「役割」
監査報告は報告全体のことを指し、監査報告書はその中でも正式に文章にまとめたものです。
たとえば、社内の会議で監査の内容を説明するのは監査報告です。
一方、会社や関係者に提出するための書類の形にまとめたものが監査報告書です。
形式の違い
- 監査報告は口頭や簡単なメモで行うこともある
- 監査報告書は決められた書式に従い、正式な文書として作成される
役割の違い
- 監査報告は報告や説明の全体的な流れを指す
- 監査報告書は監査結果を証拠として残し、外部に提示できるもの
さらに、監査報告書は監査の透明性を保証したり、第三者の確認を可能にしたりする重要な書類です。
よく似ていますが、この違いを覚えておくとビジネスの場で役に立ちます。
違いをわかりやすく比較表でチェック!監査報告と監査報告書
以下の表で両者の主な違いをまとめました。ぜひ参考にしてください。
ポイント | 監査報告 | 監査報告書 |
---|---|---|
意味 | 監査結果の報告全体のこと | 監査結果を正式に書面でまとめたもの |
形式 | 口頭や簡単な説明でも可 | 決まった様式の文書 |
役割 | 監査の内容を伝える広い意味 | 証拠文書としての役割 |
使用場面 | 社内説明や速報的報告 | 外部提出や正式な記録 |
重要性 | 比較的柔軟なもの | 法的にも重要な文書 |
このように似ている言葉ですが、使い分けが必要な場面が多いのです。
どちらを使うかで伝わり方や意味が変わるので注意しましょう。
ピックアップ解説
監査報告書の中でも特に面白いのが「監査意見」という部分です。
監査人は会社の会計や内部管理について、問題がないかどうかだけでなく「どのくらい確信を持てるか」を意見として書きます。
この意見の種類によって、会社の信用度が変わるんですよ。
『問題なし』の意見だけでなく、疑問がある場合には『限定的な意見』や『不適正意見』が書かれます。
そんな監査意見の違いを知ると、監査報告書がただの報告ではなく、会社の健康診断のような役割を果たしていることがわかります。