
取得価額と取得原価って何?基本の意味をわかりやすく説明
まずは「取得価額」と「取得原価」という言葉の意味から見てみましょう。
取得価額とは、文字通り「取得したときの価格」のことを指します。これは商品や資産を手に入れるために支払ったお金の総額のことです。
一方、取得原価は、取得価額をもとにして、資産の会計処理で使われる言葉です。取得原価は、購入にかかった直接の価格だけでなく、運搬費や設置費用といった付随費用も含めた合計金額を指します。
つまり、取得価額は支払った価格そのもの、取得原価は会計上で扱う資産の総取得コストとイメージすると理解しやすいです。
この2つは似ている言葉ですが、使われる場面や意味合いが少し違います。以下で詳しく見ていきましょう。
取得価額と取得原価の違いを表で比較してみよう
違いを理解するために、表にまとめるとわかりやすくなります。
項目 | 取得価額 | 取得原価 |
---|---|---|
意味 | 取得したときに支払った価格 | 資産の会計上の取得にかかった総費用 |
対象 | 直接の購入価格のみ | 購入価格+付随費用(運搬費や設置費など) |
使う場面 | 取引の価格や払い戻し判断など | 会計帳簿や減価償却計算に使用 |
重要なポイント | 契約金額に注目 | 資産の取得に必要な費用の合計を考慮 |
上記からわかるように、取得価額は購入の契約段階での価格を表し、取得原価はその資産を会計的に管理するためにかかったすべての費用を含めたものです。
この違いは、例えば建物を買ったときにかかった費用をどう扱うかにとても関係してきます。
実際の例で理解しよう!取得価額と取得原価の違い
では、ある会社が機械を購入したときの例を考えてみましょう。
●機械の購入価格:1,000,000円
●運搬費:50,000円
●設置費用:30,000円
この場合、取得価額は1,000,000円となります。
取得原価は1,000,000円+50,000円+30,000円=1,080,000円となります。
会計の処理では、減価償却を計算する際などに、この1,080,000円を基準として計算します。
このように、取得原価は単純な購入価格に加えて、その資産を使用可能な状態にするための費用も含むため、資産の実際の取得コストを正確に表現できるというメリットがあります。
まとめ:取得価額と取得原価の違いを押さえて正しい会計処理を
最後にもう一度ポイントを整理します。
- 取得価額は購入時に実際に支払った価格のみを指す。
- 取得原価は取得価額に運搬費や設置費などの付随費用を加えた合計額。
- 会計上の資産管理や減価償却で使うのは、取得原価のほう。
この違いを知っておくことは、会計処理を正しく行うためにとても重要です。
このブログ記事が、取得価額と取得原価の違いを理解するのに役立てばうれしいです。
ぜひ日常の会計やビジネスシーンでの理解にお役立てください。
ご質問やコメントがあればお気軽にどうぞ!
「取得原価」という言葉を聞くと、単に「買った値段」と思いがちですが、実はそれだけじゃないんです。例えば、新しいパソコンを買ったとき、その価格に加えて配送費や設置費用も含めて考えます。これは、パソコンを使える状態にするために直接必要な費用だからです。この考え方は会計の世界でとても大切で、資産の本当のコストを正確に表すために使われています。意外と知らない人も多いので、覚えておくと役立ちますよ!
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