営業利益と粗利益とは？基本を押さえよう
ビジネスや会計の話をするときに必ず出てくる言葉が営業利益と粗利益です。どちらも会社の儲けを表す数字ですが、意味は少し違います。
まずは、それぞれが何を表しているのかを簡単に理解しましょう。
粗利益とは、売上高から商品を作るために直接かかった原価を引いた金額のことです。つまり、商品を売ってどれだけ利益があったのかを示しています。
一方で、営業利益は粗利益からさらに営業活動にかかった費用、例えば人件費や広告費、光熱費などの販売管理費を差し引いたものです。
つまり、粗利益が“商品を売った儲け”なら、営業利益は“会社が普段の営業活動で実際に稼いだ儲け”を意味するのです。これだけでも二つの違いがイメージできたでしょうか？
一言でいうと、粗利益は商品の売買そのものに絞った利益、営業利益は会社全体の営業活動の利益と考えてください。
営業利益と粗利益の計算方法の違いと具体例
具体的に数字で見てみると、違いがもっとわかりやすくなります。
例えば、ある会社が1,000万円の商品を売り、商品の原価が600万円だったとします。この場合の粗利益は、
売上高1,000万円−原価600万円＝400万円
となります。
次に、この会社の営業活動にかかった費用が300万円だとします。これは従業員の給料やオフィスの光熱費、宣伝費などです。
この費用を引いた営業利益は、
粗利益400万円−販売管理費300万円＝100万円
です。
ここで違いをまとめた表を作ってみました。
| 利益の種類 | 計算式 | 具体例の金額 |
|---|---|---|
| 粗利益 | 売上高－売上原価 | 1,000万円－600万円＝400万円 |
| 営業利益 | 粗利益－販売管理費 | 400万円－300万円＝100万円 |
このように、粗利益は商品の売買からの利益、営業利益は会社の営業活動全体からの利益であることがよくわかります。
営業利益と粗利益の違いを知るメリットと仕事での活用法
なぜ営業利益と粗利益の違いを知っておくことが大切なのでしょうか？
まず、ビジネスをするうえで、どの部分にどれだけお金がかかっているのか正しく理解することは重要です。
粗利益を理解すれば、「商品の仕入れや製造コストが高すぎないか」をチェックできます。もし粗利益があまりにも低ければ、商品そのものの価格や原価について見直しが必要かもしれません。
また、営業利益を見れば、会社全体の営業活動が効率よく利益を生み出しているかどうかがわかります。販売管理費など、商品の販売に関係するすべての費用を含んでいるため、経営の”健康状態”を確認するのに役立ちます。
仕事で具体的には、営業利益が低い場合はコスト削減や効率化、または売上拡大策を考える必要があります。粗利益が低いなら商品の価格設定や仕入先の見直しを検討しましょう。
このように、営業利益と粗利益の違いを理解しておくことは、会社の経営状態を正確に把握し、より良い判断をするための第一歩となるのです。
営業利益は一見すると会社のもうけ全体に見えますが、実はその中に販売管理費が含まれています。例えば、広告費や営業マンの給料などがそれです。\nこれらの費用は直接商品を作るわけではないけれど、売るために欠かせないもの。\nだから粗利益と比べると金額は減りますが、営業利益を見ることで会社が営業の努力でどれだけ利益を出しているかがわかります。\n営業利益は会社の営業活動の効率の良さを示す重要な指標なんですよ！
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