
仕訳帳と仕訳日記帳の基本的な違いとは?
会計を学ぶ時によく出てくる言葉に「仕訳帳」と「仕訳日記帳」があります。このふたつ、似ているように感じるかもしれませんが、実は少し違う使い方や意味を持っています。
まず、「仕訳帳」とは、会社の取引を日付順に記録していく帳簿のことです。取引内容ごとにお金の出入りを仕訳して記入し、どの取引がいつ行われたのかをまとめます。
一方、「仕訳日記帳」は、仕訳帳のなかでも特に『日記』のように取引を順番に書き並べた帳簿のことを指します。日付順に記録されているので、『日記帳』という名前がついています。
つまり、仕訳帳は仕訳の全体をまとめる帳簿の総称で、仕訳日記帳はその中のひとつで“日付順”に取引を書く帳簿の種類といえます。用途や形は少し違うけれど、会計の基本を記録する重要な帳簿という点は同じです。
仕訳帳と仕訳日記帳の使い方の違いと役割
では具体的に、仕訳帳と仕訳日記帳はどんな場面で使い分けられているのでしょうか。
一般的に「仕訳日記帳」は、取引が毎日どのようにあったのかをわかりやすく順番に記録するために使います。これによって、その日にどんな取引があったかすぐに見返せるようになります。
これに対して、「仕訳帳」は様々な仕訳をまとめた帳簿で、複数の仕訳日記帳を元に作られたり、他の帳簿と合わせて使われることもあります。
つまり、仕訳日記帳は取引の記録用、仕訳帳はまとめや帳簿作成のために使うと考えられます。
たとえば、仕訳日記帳では『2024年6月1日に100万円の商品を買いました』というような具体的な一連の取引を書き留めます。一方、仕訳帳は部門別や取引先別などの視点で仕訳を整理します。
仕訳帳と仕訳日記帳の違いをわかりやすく比較|表で解説
文章で説明するとやや難しいですが、ここでわかりやすく表にまとめてみましょう。
帳簿名 | 主な使い方 | 記録の順序 | 内容の特徴 |
---|---|---|---|
仕訳帳 | 会社全体の仕訳をまとめる | 日付順だけでなく部門や取引先単位も | 広い視点での仕訳の管理 |
仕訳日記帳 | 取引を日付順に記録する | 厳密に日付順 | 日々の具体的な取引内容をそのまま記録 |
このように、仕訳日記帳は日付ベースで詳しい取引内容を記録し、仕訳帳は整理と管理のために使い分けられる帳簿です。どちらも会計の基本であり、正確な記録が会社の経営状況の把握や税務申告に役立つ重要なツールとなっています。
ところで、“仕訳日記帳”という名前はちょっと面白いですよね。実は、“日記帳”という言葉がついているのは、そのまま日々の取引を“日記”のように順番通り書くからなんです。日記帳という感じで、毎日起きたことをズラリと書き記す感覚と似ています。
会計の世界では、「いつ何があったか」を正しく記録することが大切です。だから、仕訳日記帳はまさに“会計の日記”として重宝されています。
このように“日記帳”の言葉を聞くと、会計のことがちょっと身近に感じられるかもしれないですね。