
MDGsとSDGsの基本を理解しよう
まずは、MDGsとSDGsが何かを知ることが大切です。MDGsは「ミレニアム開発目標」(Millennium Development Goals)の略で、2000年に国連が定めた世界中の貧困や病気、環境問題などを解決するための8つの目標です。2030年までの目標として設定されました。
一方、SDGsは「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals)の略で、2015年にMDGsの後継として発表されました。SDGsは17の目標と169のターゲットがあり、経済・社会・環境の3つの面から持続可能な社会を目指すのが特徴です。
つまり、MDGsは限定された問題に焦点を当てていたのに対し、SDGsはもっと幅広く深く世界の問題に取り組もうという、新しい国連の長期的なロードマップなのです。
MDGsとSDGsの違いを詳しく比較してみよう
MDGsとSDGsの大きな違いは「目標の数」と「対象範囲」です。
以下の表で比べてみましょう。
特徴 | MDGs | SDGs |
---|---|---|
設定時期 | 2000年 | 2015年 |
期間 | 2000年〜2015年 | 2016年〜2030年 |
目標数 | 8個 | 17個 |
対象範囲 | 主に開発途上国の貧困削減、教育、感染症対策など | 世界中のすべての国と人に向けた、貧困・環境・平等など幅広い目標 |
重点 | 貧困や感染症の減少に集中 | 経済・社会・環境の3つのバランスを重視 |
参加主体 | 主に政府と一部の非政府組織 | 政府、企業、市民社会、全世界の人々 |
このように、SDGsはMDGsよりも対象が広く、関係する人々の範囲も増えています。
また、MDGsは達成度が全体的に不十分だった部分もあり、反省を踏まえてSDGsではより具体的で多様な目標が設定されているのです。
なぜMDGsからSDGsに変わったのか?背景を探る
MDGsは国際社会に大きな影響を与えましたが、目標が限定的だったために全ての問題をカバーできませんでした。
例えば、MDGsは経済成長や環境問題、ジェンダー平等を全体的には扱い切れていません。
そこで新しく発表されたSDGsは「すべての人に、すべての場所で」という理念のもと、より包括的で持続可能な社会を追求することを目指しています。
さらに、世界の変化に対応して、途上国だけでなく先進国の課題も取り込んでいるのも特徴です。
例えば、気候変動問題はSDGsの中でも大きなテーマになっており、環境保護の重要性が高まっています。
このようにMDGsが持つ限界を乗り越えるために、SDGsへとバトンタッチされたのです。
SDGsの17の目標の中でも「気候変動対策」は特に注目されています。これは地球の温度が上がりすぎると自然災害が増えるからです。でも面白いのは、気候変動だけでなく、経済や教育、人権までもSDGsで一緒に考えていること。だから学校の勉強や日常生活でも、遠い国や未来の地球のことを考えるヒントになるんです。こうした広い視野を持つことは、将来がより良くなる第一歩かもしれませんね。