
キュビスムとキュビズム、どちらが正しい?
まず、「キュビスム」と「キュビズム」はどちらも同じ美術用語を指しています。キュビスムはフランス語の“Cubisme”をカタカナ表記したもので、日本では一般的に「キュビスム」と表記されます。
一方、「キュビズム」という表記も見かけますが、これは「スム」と「ズム」の違いによるものです。発音の違いや表記の揺れから生まれたもので、正確には「キュビスム」が正式な表記とされています。
つまり、意味としては全く同じ芸術の流派を指しているのですが、表記に違いがあるだけなのです。
以下に、この二つの表記の違いについて詳しく見ていきましょう。
キュビスム(Cubisme)とは何か?
キュビスムは20世紀初頭の美術運動で、従来の絵画の描き方を大きく変えた革新的なスタイルです。主にフランスの画家パブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックらによって発展しました。
キュビスムの特徴は、物体を多面的に見せることで、立体感と時間の流れを表現しようとした点です。対象物を単一の角度からだけでなく複数の視点から分解、再構築します。
例えば、普通の絵画ではリンゴは丸く見えますが、キュビスムではそこにいくつもの角度や形が組み合わさり、平面に様々な面が重なって描かれます。
これによって観る人に新しい美的体験を提供し、伝統的な芸術の常識を打ち破りました。
「キュビズム」という表記の由来と使われ方
ではなぜ「キュビズム」という表記が存在するのでしょうか?
これは日本語における外来語のカタカナ表記の問題で、フランス語の「-isme(イズム)」部分の音をどう変換するかの違いです。
「スム」と「ズム」は発音上ほぼ同じように聞こえますが、歴史的には「スム」が正式であり、さらに英語の“Cubism”も「キュビズム」と書かれることがあります。
日本の辞書や美術書では「キュビスム」が正式表記とされることが多いですが、メディアや一般的な文章では「キュビズム」も混在しています。
まとめると、「キュビズム」は現状としては表記の揺れであり、大きな意味の違いはありません。
キュビスム(キュビズム)の特徴と歴史のまとめ表
項目 | 内容 |
---|---|
発祥時期 | 20世紀初頭(1907年頃) |
主な画家 | パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック |
特徴 | 多視点からの物体表現、立体感の導入 |
日本における表記 | キュビスム(正式) / キュビズム(表記の揺れ) |
影響 | 現代美術、デザイン、建築など多方面 |
まとめ
「キュビスム」と「キュビズム」は基本的に同じ言葉であり、違いは表記の揺れにすぎません。
日本語表記としては「キュビスム」が正式で、歴史的かつ専門的な文献ではこちらが使われることが多いです。
キュビスムは美術の重要な潮流であり、作品を多角的に捉える新しい視点を切り開きました。
言葉の違いに惑わされず、その奥にある芸術の世界を楽しんでみてください!
「キュビズム」の表記は実は日本語におけるカタカナの揺れから来ているんです。元はフランス語の“Cubisme”ですが、“スム”か“ズム”かは日本人が聞く音の違いにすぎません。英語の“Cubism”も日本では「キュビズム」と表記されることもあり、実は同じものを指しているんですよ。カタカナ表記の難しさを感じますね!
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