
ノーベル平和賞とノーベル賞の違いとは?
みなさんは「ノーベル賞」と聞いて何を思い浮かべますか?よくニュースで聞く「ノーベル平和賞」や「ノーベル文学賞」など、実はノーベル賞にはいくつかの種類があります。
その中で特に混同されやすいのが「ノーベル平和賞」と「ノーベル賞」ですが、ノーベル平和賞はノーベル賞の一部門の一つです。つまり、「ノーベル賞」という大きな枠組みの中に「平和賞」も含まれています。
ノーベル賞は1911年にスウェーデンの発明家アルフレッド・ノーベルが遺贈した資金によって設立され、その後毎年、世界中で活躍した人や団体にその功績を称えて授与されています。
では実際にノーベル平和賞と他のノーベル賞にはどういった違いがあるのか、一緒に見ていきましょう!
ノーベル賞の種類と選考機関の違い
ノーベル賞は全部で6つの主要な分野で授与されています。
・物理学賞
・化学賞
・生理学・医学賞
・文学賞
・平和賞
・経済学賞(正式にはスウェーデン国立銀行記念経済学賞)
このうち「平和賞」だけはノルウェーのオスロで選考・授賞式が行われ、それ以外はスウェーデンのストックホルムで行われます。このことからもノーベル平和賞が他とは少し特別扱いされていることが分かります。
また、選考委員会もそれぞれ異なり、例えば物理学賞や化学賞は、スウェーデン王立科学アカデミーが選考していますが、平和賞だけはノルウェーのノーベル委員会が選定しています。
つまり、ノーベル平和賞はノーベル賞のなかの特別な部門であり、選考も独立しているのです。
ノーベル平和賞の特徴と授与対象
ノーベル平和賞は、世界平和、紛争の解決、人道的な活動などに対して優れた貢献をした個人や団体に贈られます。
例えば、国と国の間の平和交渉や武力紛争を防ぐための努力、平和を守るための教育や啓蒙活動などが該当します。
他のノーベル賞は科学技術や文学の分野など、専門的な研究や表現の分野が中心ですが、平和賞は社会的・政治的な課題の解決を目指した貢献に重きが置かれています。
さらに、ノーベル平和賞は個人だけでなく、国連や赤十字国際委員会のような国際組織も受賞の対象になります。これも平和賞ならではの特徴です。
ノーベル賞の違いをまとめた比較表
項目 | ノーベル平和賞 | その他のノーベル賞 |
---|---|---|
授賞分野 | 平和・紛争解決・人道支援 | 物理学、化学、生理学・医学、文学、経済学 |
選考機関 | ノルウェー・ノーベル委員会 | スウェーデン王立科学アカデミーなど各委員会 |
授賞場所 | ノルウェー・オスロ | スウェーデン・ストックホルム |
受賞対象 | 個人、団体(国際組織含む) | 主に個人 |
特徴 | 社会的・政治的な貢献に特化 | 科学・文学・経済など専門分野に特化 |
このようにノーベル平和賞とその他のノーベル賞は対象範囲や選考の場所・機関などに大きな違いがあります。
これらを知っておくことで、ニュースなどで「ノーベル賞」と言われた時に、どの賞なのかを正しく理解できるようになります。世界の偉大な功績への敬意をより深く持つことができるでしょう。
ノーベル平和賞は個人だけでなく、国際組織や団体にも贈られることが多いんです。例えばよく知られている国際赤十字は何度も受賞しています。これは平和賞が科学や文学とは違い、社会を良くする活動全般を評価するため。だから個人の功績だけでなく、多くの人に影響を与える団体の活動も寛大に評価されるんですね。想像以上に幅の広い賞だということがわかると、ニュースでの受賞者たちの背景がもっと面白く見えてきますよ。