
塊根植物と多肉植物の基本的な特徴の違い
塊根植物と多肉植物は、どちらも植物の中で「水をためる力が強い」という共通点がありますが、実はその特徴や目的には明確な違いがあります。
塊根植物は主に太い根や根茎が肥大化したもので、地中に太い塊根を持って栄養や水分を蓄えています。
例えば、ダイコンやカンランも塊根を持っていますが、観賞用の塊根植物は特にその塊根が目立つのが特徴です。
一方、多肉植物は葉や茎、時には根にも水分をためている植物のことです。葉が肉厚でぷっくりしているのが多肉植物の代表的な特徴です。アロエやサボテンがよく知られています。
このように、両者は水分や栄養をためる部位が違うことが大きな特徴の違いとなっています。塊根植物は根(ときに根茎)部分が肥大し、多肉植物は葉や茎に水分が多く含まれています。
見た目や育て方の違いと注意点
塊根植物と多肉植物は見た目でも多くの違いがあるため、育て方にも違いがあります。
塊根植物は太い根が地中にあるため、鉢の深さが必要となります。また、乾燥に強いですが、あまりに乾燥しすぎると塊根が傷むこともあるため、適度な水やりが大切です。
多肉植物は葉や茎が水分をためているため、比較的乾燥にも強いですが、過湿には弱く根腐れしやすいので水のあげすぎに注意が必要です。
見た目も多肉植物はぷっくりとした葉や茎が多いのに対し、塊根植物は葉は細かったり落葉したりすることも多いため、一見して違いがわかることもあります。
また、多肉植物のサボテン類はトゲがあるものが多く、扱う際には注意が必要です。
塊根植物と多肉植物の具体例と分類の違いを表で比較
以下の表は、塊根植物と多肉植物の特徴や例を比較したものです。 このように、塊根植物と多肉植物は一見似ていても根本的に異なる植物群です。 多肉植物の面白い点は、その葉や茎に水分をためる能力が抜群に高いところです。
日頃の観察や購入の際の目安にしてください。特徴 塊根植物 多肉植物 水分の蓄え方 主に肥大した根(塊根)部分で蓄える 葉や茎の肉厚部分で蓄える 代表的な植物例 グラキリス、アデニウム、ブルセラ サボテン、アロエ、エケベリア 見た目の特徴 細い葉や落葉することが多い、太い根が地中にある 厚みのある葉や茎、ぷっくりしている 育て方のポイント 鉢は深め、水やりは適度 水やり控えめ、過湿に注意 用途 観賞用や一部は食用 観賞用が主、医療や化粧品にも利用されることあり
育てる際にはそれぞれの特徴を理解して環境を整えることが大切です。
実はこの特徴は、砂漠のような非常に乾燥した環境でも生き残るための工夫なんです。
中でもサボテンはトゲを持っていることで、水分の蒸発を防いでいるだけでなく、動物から身を守る役割も持っています。
多肉植物の形や色の多様さは、進化の過程で環境に合わせて変化した結果で、観葉植物として人気が高いのも頷けますね。
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