
スキャナーとステッパーって何?基本を知ろう
スキャナーとステッパーは、半導体を作るときに使われる重要な機械です。どちらも小さなパーツ、つまりチップの上に回路を描く装置ですが、動き方や仕組みに違いがあります。
半導体はスマホやパソコン、家電などいろんな電子製品に欠かせない部品。だから、この2つの装置はハイテクな世界で大活躍しています。
まずは、スキャナーとステッパーの名前の由来や基本的な特徴を見ていきましょう。
スキャナー:レンズや光源が動いて、基板の上を掃く(スキャンする)ように露光します。
ステッパー:基板を定位置で止めて光をあて、そのあと基板を次の位置に「ステップ」させて露光を繰り返します。
スキャナーとステッパーの動きと仕組みの違い
スキャナーは名前のとおり、光を出す部分やレンズが動いて細長く光を当てながら基板をスキャンします。
それに対してステッパーは、光をあてるときは基板と光源が止まっています。
光をあてたら、基板を少しずつ動かし(ステップさせ)、また止めて光をあてる、という動作を繰り返します。
この違いは、露光(光を当てる作業)の正確さやスピードに影響します。
スキャナーの良いところ:広い範囲を一気に露光できるので、高速での製造が可能です。
ステッパーの良いところ:位置決めが細かくできるので、高解像度で精密な回路が作れます。
表にまとめるとこんな感じです。項目 スキャナー ステッパー 動き 光源・レンズが動きながら掃くように露光 基板を止めて露光、次に基板を移動(ステップ) 露光範囲 広範囲を一気に露光 小範囲を順に露光 精度 高速だが精度は適度 高精度で詳細な回路作成が可能 速度 高速処理 やや遅い
実際の使われ方や今後の傾向
スキャナーは大量生産向きで、スマホなど高性能チップをたくさん作る工場で活躍しています。
ステッパーはより精密で細かい回路を作らないといけない最先端半導体の製造に使われています。
技術の進歩で半導体はどんどん小さな線幅で作る必要が出てきました。
そのため、最近はステッパーの技術が特に重要視されている傾向です。
ただ、どちらも役割が違うので共存しています。
低コストや大量生産時にはスキャナーを使い、高度な設計にはステッパーが使われます。
最後に、今後の半導体製造のためにどちらの技術も進化し続けることは間違いありません。
私たちの身近なスマホやパソコンの性能を支える重要な装置として、これからも注目してみましょう!
半導体製造で使われるスキャナーの名前は「スキャンする」という動作から来ていますが、なぜあえてレンズや光源を動かして露光するのでしょう?実は、長い細い線のように光を当てることで、広範囲をムラなく美しく照らすことができます。これでたくさんのチップを一度にスピーディーに作ることができるんですよ。込み入ったものを小分割で処理するのではなく、一気に広く光を当てる工夫なんです。