
IAMとは何か?基本を知ろう
まずは、IAM(アイデンティティ・アンド・アクセス・マネジメント)とは何か、簡単に説明します。
IAMは、情報システムの中で誰がアクセスできるかを管理する仕組みのことです。つまり、「誰(アイデンティティ)が何にアクセスできるか」を決めて安全に使うための管理方法です。
例えば、学校のネットワークで先生は成績表を見られて、学生は自分の成績だけ見られる、というのがIAMの考え方です。
ここで出てくる「アイデンティティ」と「エンティティ」はとても重要な用語なので、これから違いを詳しく解説します。
アイデンティティとエンティティの違いとは?
「アイデンティティ(identity)」は「本人確認の情報や属性そのもの」です。一人ひとりやシステムの利用者を表現する言葉で、名前やID、電子メールアドレスなどの特徴が該当します。
一方、「エンティティ(entity)」は「認識できるもの全般」を指します。人だけでなく、コンピュータやプログラム、サービスも含まれます。つまり、ネットワーク上で識別可能なすべての個体がエンティティです。
まとめると、アイデンティティは本人の情報や特定するためのデータ、エンティティは本人またはシステム上の存在を指す対象だと言えます。
具体的なイメージでわかる違い
具体的にイメージしやすいように、簡単な例を考えてみましょう。
たとえば、あなたの学校のネットワークで考えると、
- あなた(学生本人)=エンティティ
- あなたの名前や生徒番号=アイデンティティ
このように、エンティティは「存在そのもの」で、アイデンティティは「その存在を識別や認証する情報」です。
また、同じエンティティに複数のアイデンティティが付くこともあります。たとえば先生が使う複数のメールアドレスやログインIDなどがそうです。
表で比較!アイデンティティとエンティティの違いまとめ
以下の表で、より分かりやすく違いをまとめます。
項目 | アイデンティティ | エンティティ |
---|---|---|
意味 | 本人を証明する情報や属性 | 識別可能な存在(人、システム、機器など) |
例 | ユーザーID、名前、メールアドレス | ユーザー本人、サーバー、アプリケーション |
使い方 | 認証や本人確認に使う | 識別の対象として使う |
複数性 | 同じエンティティに複数のアイデンティティがある場合もある | 基本的に一つの実体 |
まとめ:IAMを理解するために大切なポイント
IAMの管理には、「アイデンティティ」と「エンティティ」の区別が不可欠です。
なぜなら、アクセス管理の対象(エンティティ)を認証し、区別するために本人情報(アイデンティティ)を用いるからです。
例えば会社のシステムで、
- エンティティとしての「社員本人」
- アイデンティティとしての「社員IDやパスワード」
この組み合わせで管理されます。
この違いを理解したうえでIAMを学ぶと、アクセス権限管理やセキュリティの仕組みがよく見えてきます。
「アイデンティティ」という言葉は、実は日常会話でもよく使われています。例えばSNSのプロフィール情報やゲームのキャラクター設定も、ある意味でその人やものの“アイデンティティ”なんです。つまり、単にシステムの専門用語ではなく、私たちの『自分は誰か』を表す大切なキーワードと言えますよね。IAMの世界では、このアイデンティティがシステムへの扉を開く鍵になるんです。ちょっと意識するだけで、身近に感じられるかもしれません!
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