
営業利益と損益分岐点って何?基本を知ろう
ビジネスの世界では、会社の成績を表す言葉として営業利益と損益分岐点という言葉がよく使われます。
でも、この2つは似ているようで全く違う意味を持っています。
まずはそれぞれが何を意味するのか、簡単に説明します。
営業利益とは、会社の本業でどれだけ儲けが出ているかを表す数字です。
売上から商品の仕入れや給料、家賃などの経費を差し引いたあとに残る利益のことを言います。
これがプラスなら会社は本業で利益を出していることになります。
一方、損益分岐点は、売上がどのくらいあれば利益も損失もゼロになるか、その境目の売上のことです。
これより売上が少ないと赤字、これ以上だと黒字になるのです。
損益分岐点は経営者にとってとても重要な目安になります。
営業利益と損益分岐点の違いをわかりやすく比較
簡単に言うと、営業利益は今の儲けの状況を示し、損益分岐点は利益が出るか赤字かの境目の売上高を示しています。
以下の表で違いをまとめました。ポイント 営業利益 損益分岐点 意味 本業の儲けの額 利益も損失も出ない売上の境目 計算方法 売上−売上原価−販売費・一般管理費 固定費÷(1−変動費率) 役割 利益の多さを判断する 赤字か黒字かの判断基準になる 評価タイミング ある期間の実績 これからの目標や計画
このように営業利益は数字そのもので、損益分岐点は売上の目標値と言えるのです。
損益分岐点を知ることの重要性
損益分岐点は、会社の売上目標を決める際や経営の安定性を測るのに非常に役立ちます。
例えば、損益分岐点を知っていれば、毎月どのくらいの売上が必要かがわかり、達成度をチェックできます。
もし損益分岐点を超えれば、それだけで赤字にならずに済み、利益を出すことができるのです。
逆に損益分岐点を下回っていると、たとえどんなに努力しても赤字続きになってしまいます。
このように、損益分岐点は経営の安全ラインを示すものとして欠かせない指標です。
売上向上のための戦略作りにも役立つでしょう。
つまり、営業利益の結果を改善するには、まず損益分岐点を意識し、売上の達成を目指すことが重要なのです。
営業利益は会社の本業の儲けを示す数値ですが、実はこの数字には隠れた背景があります。例えば、営業利益が増えているからと言って安心できるわけではありません。なぜなら、一時的に仕入れを抑えたり広告費を減らしたりしているだけかもしれないからです。一方、損益分岐点はそうした隠れた経費を含め、会社が黒字になる最低限の売上を見える化します。だから経営者は営業利益だけでなく損益分岐点も一緒に見て、会社の本当の健康度を判断しているんですね。
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