損益分岐点とは何か？
ビジネスや経済の話をするときに、よく聞く言葉の一つが「損益分岐点」です。損益分岐点とは、売上と費用がちょうど同じになるポイントのことです。このポイントまでは利益も損失もなく、ビジネスがプラスにもマイナスにもならない状態を表します。
たとえば、あなたが何か商品を作って売っているとします。材料費や人件費、光熱費などの合計が10万円かかるとすると、その10万円以上の売上があれば利益が出て、それ以下なら損失が出ます。
つまり、損益分岐点とは営業を続けるために必要な最低限の売上のライン、と考えてください。
ここで覚えておきたいのは、損益分岐点は数値で示されるので、計算することも可能です。費用には固定費と変動費があります。固定費は家賃や人件費のように売上に関係なくかかる費用、変動費は材料費のように売上に合わせて増減する費用です。
計算式の例としては、損益分岐点売上高 = 固定費 ÷（1 - 変動費率）となります。変動費率は売上に占める変動費の割合です。これを知ることで、どれくらい売れば赤字にならないかが分かります。
損益分岐点は会社経営やお店の経営だけでなく、個人で事業をする時にも役立つ基本的な考え方です。
赤字とは何か？
赤字とは、簡単に言うと収入より支出の方が多い状態のことです。ビジネスの基本は、収入が支出を上回って利益を出すことですが、赤字になると逆にお金が足りなくなってしまいます。
赤字にはいくつか種類があります。たとえば、一時的な赤字や構造的な赤字と呼ばれるものです。一時的な赤字は、特別な事情で一回だけ損失が出てしまう状態。構造的な赤字は、ずっと赤字が続いている状態で、経営を見直さなければなりません。
ビジネスや会社経営だけでなく、家庭の家計でも赤字という言葉が使われます。収入よりもお金を使いすぎると家計が赤字になりますよね。
赤字はビジネスにおける問題を示し、早めに対策をすることが必要です。
損益分岐点と赤字の違い
ここまでで、損益分岐点と赤字の意味は大体理解できたと思います。では、この二つの違いは何でしょうか？
まず、損益分岐点は基準点の数字そのものを指します。売上がこの分岐点以上なら利益が出て、以下なら損失になる「境目」の数字です。
一方、赤字は損益分岐点と比較した結果、実際に損失がある状態を言います。つまり、損益分岐点は数字の概念、赤字はその数字と売上の関係の結果です。
具体的に言うと、もしあなたのビジネスの損益分岐点が10万円の売上だとしたら、売上が9万円のときは赤字です。損益分岐点は10万円、赤字は売上9万円の実際の状態ということになります。
表で簡単に整理してみましょう。
このように、損益分岐点は収支の判断基準、赤字はその基準と現状の関係で生まれる状態です。損益分岐点を知っていれば、いつ赤字になるかがわかりやすくなり、経営の計画も立てやすくなります。
損益分岐点と赤字はセットで理解することが経営の基本と言えます。
まとめ
損益分岐点は費用と売上が同じになるポイントのことで、赤字は売上が損益分岐点を下回って損失が出ている状態のことです。
どちらも経営やビジネスを行う上でとても重要なキーワードで、収支計画や経営判断の基礎となります。
理解しておくと、会社やお店の経営だけでなく、日常の家計管理や副業（関連記事：在宅で副業！おすすめ3選！【初心者向け】）の収益管理にも役立ちます。
損益分岐点を計算し、赤字や黒字の状態を把握しながら、健全な経営を続けていきましょう。
損益分岐点の計算は、固定費や変動費の理解が大切ですが、特に『変動費率』という考え方は面白いです。例えば、売上に占める材料費の割合が30%だとすると、売上が増えれば増えるほど材料費も増えます。だから、売上から変動費を引いた残りが固定費や利益を支えるというわけです。つまり、材料費の割合が高い商品は、損益分岐点が高くなりやすいんです。ビジネスの種類によってこの割合が違うので、損益分岐点も大きく変わるんですよ。
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